あ行
アーシェラ・アウーラ
 GAIASに存在する数少ない本物の女神様で、誕生と終焉を司る。
 前半の「アーシェラ」が「命神」で、「アウーラ」が「戦神」と言う意味の強制言語名である。
 翠色の髪を持ち、同じ緑色の髪を持つ存在に特別な加護を垂れさせると言う。
 因みにその姿を見た物は無く、存在だけが語られているのは現実世界の唯一神に似ているともいえるだろう。
アウトロード・レイクカルド
 中央大陸西方にあるシェリル地方レイクカルド独立領家の嫡男で、領主アスハール・レイクカルドと緑真龍アルシェとの間に出来た子。
 真龍の持つ『概念を破壊する力』を非常に高い密度で受け継いで生まれてきており、その大きすぎる力故に数多の不幸を巻き起こす。
 5才の時に母であるアルシェの命による封印を施され、安定していたが15才の時にカナメの解呪を試みた際、力を制御できずに精霊の森を半壊させてしまう。
 その余波を自らに受けた為、ギルザックイグザムという二人の人間に分離してしまった。
ウィィアス・シルヴィア・レクス
 ギルザック・バランに仕える精霊四神族白虎皇族の娘で、現白虎王の直系。
 氷虎とセットで使い魔ズとなっているが、その実、危険人物であるアウトロード・レイクカルドの監視と保護が任務である。
 人の姿は仮の物で、本性は翼の生えた白虎。明るい性格で、何故か西っぽい言葉を使う。
 精霊の森を破壊した張本人であるギルザックとも真っ先に打ち解けたり、初対面のクスイージンライに極めて友好的に接したりする。
 なお、本性が虎なのに猫耳なのは当人の趣味
か行
過去世の者
 かつてこのGAIAS(世界)を支配していた知的存在で、現在世界に生きとし生ける者全ての創造者であるとされ、神と同義の存在として語られる。
 彼らは世界に数多浮遊存在するマナの粒子を用いて、現在からは想像もつかない程の力と、文明を誇っていたという。
 永遠に続くかと思われた彼らの文明だったが、ある時、神滅者(ライズバー)によってあっけなく滅ぼされ、この地上から完全に姿を消してしまう。
 遺されたのは、彼らによって創られた様々な生命達と、魔力(マナ)の粒子のみであった。
火那衣(かなえ)
 精霊四神族の一派、朱雀族の娘。本名は不明。
 面倒見は良い方で何でも自分でやる方だが、ものぐさだったり、余りにも何もできない様な人は嫌い。
 何処から仕入れてきたのか「はだしのゲン」っぽい語彙を多く持つ。
 真紅の髪の毛は非常な剛毛で、おさげにするとまるで七五三縄の様な強固さを持つが、額の青い毛の部分は非常に艶やかで滑らかで軟らか。触ると心地良い。
カナメ・クロシア・レックス
 全ての精霊を統べる純天光族(バラグナク)の娘であり、精霊皇女
 精霊皇子であるバリス・クロス・レックスの妹でもある。
 生まれつき髪がライズバーと同じ紫の「紫髪の忌み子」であり、そのせいで精霊の森の最深部に封じられていた。
 そのせいか諦観的な性格をしていたが、魔法人形ロウハとの出会いやその後一連の事件により、紫髪から解放。明るい性格を取り戻す。
亀姫(きき)
 精霊四神族の一派、玄武族の娘。本名は不詳。
 一見幼そうに見えるが実際の年齢はかなりのもので、それに伴い多くの知識を有しており、また顔も広い。反面、平常時の反応が大変緩慢であり、見ていてちょっとイライラする。
 一人称は何故か妾(わらわ)。でも比較的腰は低い。
 口はいつも△か◇で、彼女の笑顔を見た者は居ない。
ギルザック・バラン
 小説「定められた物語」の主人公の一人で、白い仮面に黒い服、漆黒の甲冑を着けた被呪戦士(ヴィエヴァルト)。
 アウトロード・レイクカルドの砕けた半身から再生された人間で、全身に108の封呪を施される事でその身体を維持している。
 その際に発現した呪の効果を軽減する為に、また破壊の力を制御し得る強い精神を養う為に、各地を旅して歩いていた。
 普段冷静に見えるが熱しやすい性格であり、感情に流されやすい面を持っている。
 なお、意外に甘党である。
クスイー・ネオス
 小説「定められた物語」の主人公の一人。
 中央大陸の東の果てにあるタングーという国の商家の娘で、優れた素質を持つ魔法剣士(マナヴァルト)見習い。
 女神アーシェラ・アウーラと同じ翠色の髪を持つ「翠髪の子」であり、彼女に害を及ぼす魔力──即ち「呪力」が通じない特異体質である。
 新制イシュ王国の若き王騎士(ラヴァルト)リック・エルガーの最後の弟子で、彼の愛剣「赤魔剣リカイザー」を受け継いでいる。
 伝承や物語がお気に入りで、それに良く登場するパターンやシチュエーションを「お約束」と称し、現実にそれが起きるとえらく喜ぶ。
さ行
三条 影二(さんじょう えいじ)
 小説「FR」の主人公。
 「三条四派」という戦闘術(「格闘技」ではない)の使い手で、魎皇(りょうおう)という霊号(肩書きみたいなモノ)を受けている。
 普段は成績が中の下、対戦全般網羅部活動「格闘技研究会」の前部長という割と普通の少年だが、気孔者の才を持ち、機に臨んでは野生動物以上の力と達人以上の技巧を発揮する。
 実姉である三条恵は彼にとってまさに天敵だが、それは彼に秘められた恐るべき力と、それによって引き起こされた悲劇に起因する。
 なお、彼は受験生であるが、英語が苦手という受験生にとって致命的な弱点を持っている。
三条 恵(さんじょう めぐみ)
 「FR」の主人公三条影二の実姉にして、史上最強の気孔者と噂される女傑。
 文武に於いて異常なまでの才を発揮する正に天才で、古戦闘術である三条四派に於いて女性が受けられる筈の無い霊号(肩書きのようなモノ)を例外的に受けている。
 因みに霊号は眷姫(けんき)というが、影二は冗談半分で拳鬼と称したりする。
 実弟の影二を当たり前のように虐待するが、彼の力を認めているらしく、彼の居ない所では「私の自慢の弟」と言って憚らない。
 なお、幼少時に彼ら姉弟は悲劇的な殺し合いとでも言うべき闘いを演じている。
ジン
 イグザム・プルトニウスに仕える魔法人形(マナマテリアル)の一体。
 見た者を射殺す様な鋭い目と灰色の肌、刃の群のような青い髪をしている。
 イグザムへの忠義と、闘う事に歓びを見出す徹底した武人的魔法人形だが、その生き様には彼なりの哲学がある。
 龍の気を強く纏っている為、風虎達は最初彼を青龍だと勘違いしたが、真の姿は蒼真龍「鏡・龍・凰(ジン・ロン・フォン)」である。
ジンライ
 ラウフの町の近くにそびえる塔にいた、光神士ラグナムと思しき人物に仕えていた黒い忍者のような魔法人形(マナマテリアル)。
 実際にはネムリア・ウィルディールによって創られた者である。
 作られた記憶により。イグザムを憎み、彼に似ているギルザックを嫌うが、風虎やクスイー達には徐々に心を開いていく。
 黒き姿そのままに全身を黒い槍や刃と化し、敵を裂き、貫く技を持つが、魔法人形ジンとの最終決戦に於いてあえない最期を遂げる。
た行
橘 桜子(たちばな さくらこ)
 影二の通う県立鴨村高校格闘研究会の顧問先生。専門は化学と思われる。偉そうな口調で話し、結構な事情通だが背が低く、狼狽え易いので生徒達から親しみを込めて「桜子ちゃん」と呼ばれている。
伊達 拓郎(だて たくろう)
 鴨村高校格研の2年生で、影二の後輩。空手の有段者だが、連んでいるのが影二やかずきという気孔者連中なので、余り目立たない。
 でも格研の新部長。ただ、ゲームの腕は一流で、格研の誰も敵わない。
怒羅衛門(ドラ○もん)
 FRでベスト16に残った影二の対戦相手。鴨村高校恒例の武道系部活動交流会「武闘会」に乱入し、荒らし回った。
 色々とアレな存在なので、作中では特に気を遣って「青い巨人」という表現を使っている。
 幾ら言っても勉強しない小学生の性根を叩き直すために学校の裏山で体を鍛えた……らしい。文字通りの鋼の肉体と、ポケットから出てくる「ひみつ道具」で闘う。
な行
 16
は行
葉澄 かずき(はすみ かずき)
 鴨村高校格研の1年生で、影二拓郎の後輩。気孔者であり、独自の武術体系を持つが、実戦経験に恵まれていない為、力はかなり未成熟。。
 友達は多い筈なのだが、影二、拓郎と連んでいる事が多い。
バリス・クロス・レックス
 精霊皇子(スクロス)にしてカナメの兄。
 クスイーと同じ翠色の髪を持つ翠髪の子であり、尋常でない魔力を持つが、若さ故の経験の浅さから力を完全に制御できない面も持つ。
 冷静で敏腕な若様であり、未熟でありながらも精霊皇不在の際にはその代理を務めている。
ハワード・リザレクス
 温泉街アコルツに居を構える雑貨屋の主人。
 輝くばかりの長い金髪を乱暴(いいかげん)に巻いたターバンに隠し、わずかに浅黒い肌と何でも見通すような目が印象的な怪人物。
 「ハワード」とは過去に実在した偉大な王の名であるらしいが、その名に違わず何でも知っており、また何でも出来る。
 ジンイグザムギルザックとも親交がある謎の多い人物。
氷虎(ひょうこ)
 レミス・ウンディア・レクザードの項参照
風虎(ふうこ)
 ウィィアス・シルヴィア・レクスの項参照
伏魔 狼牙(ふくま ろうが)
 前回FR優勝者シューガ・凱世の弟子であり、天才的な頭脳を持つ医学生。
 「この世に自分の知らない事がある事が許せない」のではないかと勘ぐりたくなる程、信じ難い程の知識量と知識欲を持っており、武術に手を出したのもその一環であった。
 しかしシューガに敗れ、武の奥深さを痛感して以来は、武の追求に重きを置いているようだ。
 古武術の一種である「牧畑流斬撃術」をベースに「方神拳」や各種武術を取り込んで、自分なりの技術体系を構築している。
 シューガが何者かに殺害されてからは、その犯人を捜していたのだが、それがFR主催者であるラルターク・ゲシュタルトらしいという情報を掴み、FRに出場する事を決意する。
 なお、メスは非常に良く切れるので投げるのは危ないです。マネしないように。  
ま行
むっさん
 精霊四神族の一派、玄武族の娘である亀姫の片割れの蛇。
 一見すると髪を纏めた束にしか見えないが、ちゃんと身が入っている。
 体育会系の後輩の様な口調で喋るが、あくまでも亀姫の片割れであり、対等の存在である……筈。
 亀姫のフォローをするかの如く立て板に水で饒舌だが、知識不足で話が止まる事もしばしばあり、その度に亀姫の逆フォローを受けている。
 なお、本名はムスタファール・スピル・ソルベッタス・リベルト・イーゼル・ニラサワと言うが、余りに長過ぎるので亀姫に「むっさん」に短縮された。
や行
 16
ら行
ライズバー・デルイラ
 GAIASに存在する神で、悠久と無を司る、アーシェラ・アウーラと対になる神。
 「ライズバー」は神滅者、「デルイラ」は虚無神を意味する。
 その名の通り「過去世の者」達を、その力によって滅ぼしたとされ、一部の破滅主義者等からは破壊神として信仰を受けている。
 紫色の長髪をたなびかせ、貌に大きな3本の傷の走った端正な青年の姿で描かれる事が多い。
 哀しみの神としても知られ、彼と同じ紫の髪を持って生まれてきた者は、大きな哀しみに包まれた生涯を送ると言われている。
リーベルト・フォン・ゲルデン
 FR本戦で影二が最初に出会った対戦相手。
 影二は予選免除のシード選手だった為、リーベルトが実質最初の対戦相手であった。
 秘密組織「RAY」が作り出したアームドマテリアルの試作体で、開発担当者の娘の脳が移植されている為、性格的には「女性」である。
 両肩に搭載されたマナシステム「ロータス」や、外臑部に装備された気剣発生装置等で闘うが、影二に敗れてからは「RAY」に追われる身となり、影二達の元に身を寄せる。
リーン・凱世(がいせい)
 前回FR優勝者シューガ・凱世の実妹。
 シューガと同じ「方神拳」という中国拳法系の格闘術を操るが、如何せん未熟な所が多い。
 気孔者としての才は既にかなりのモノで、主に炎を操る技が得意。
 シューガの弟子となって共に修行した経験のある伏魔狼牙の事が大好きで、そのライバルである影二には少し冷たい。
 また、の事を姉の様に慕っていて「めぐめぐ」と呼び、ついでの様に影二の事を「えじえじ」と呼ぶ。
レイア・群足(ぐんだり)
 前回FRでシューガと並び、最強の三人の一人に数えられたノズナーグ・群足の妹。
 格闘術の範疇を著しく越えた戦闘技法「黒明不動」を操り、時間を止めたかの様な移動や攻撃、気孔者の範疇を越えた気弾を操る。
 その正体は地の真龍「ズパーク・ストゥパー」に仕える「時守人(ときもりと)」という種族であり、いわゆる「人間」とは少々異なる。
 物静かで冷静な性格に見えるが実はなかなかにブラコンで、兄が絡むと取り乱しやすくなる傾向がある。
 なお、戦闘時の特殊な服装は別に趣味とかではなく、力を増幅させ、ダメージを軽減する戦闘衣であるらしい。
レミス・ウンディア・レクザード
 ギルザック=バランに仕える精霊四神族白虎の娘。
 人の姿は仮の物で、本性は翼の生えた白虎。風虎に比べてやや控え目な性格だが、時にヒステリックになる点もあり、キれた時の行動は予想がつかない。
 「〜ですわ」というしゃべり方をする。
 元々白虎は風使いだが、彼女はそれに加えて水系の魔法を修得しており、凍気系の魔法を得意とする。
 素質においては亜皇族である風虎に及ばないものの、レベルが高い為に現時点では風虎より高度の魔力を有している。
 なお、本性が虎なのに猫耳なのは風虎の趣味を強制されているから。
ロウハ
 イグザム・プルトニウスに仕える魔法人形(マナマテリアル)の一体で、少年らしい可愛らしい貌に、無数の傷が刻まれた痛々しい姿をしている。
 魔力の干渉を受けない銀狼(ギャショウ)という幻獣を核として創られている為、彼もまた、魔力の干渉を受けにくい特性がある。
 隠密活動を得意とし、精霊の森の最深部に封じられていたカナメを外に連れ出した。
 その際にカナメに一目惚れし、以後は彼女の為に尽くそうとする。
わ行
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