さあ、久しぶりの旅日記。今回は何と石川は金沢です。
しかしアレですね。
私、金沢については余り予備知識がありませんで……
石川といえば、加賀の国……ですよね?
と言えば、ホラ、アレでしょう?
加賀鳶。
え〜と、じゃなきゃ
加賀の一向一揆。
くらいな訳ですよ。
後は「利家とまつ」ですか?
タイトルしか知らないですけど。
と、とにかく。
そんな感じで金沢へ、いざ向かうわけであります。
どんな愉快な旅になるか……さあ、始まり始まり〜♪
私が乗りましたのは、B寝台のソロ。
一応個室なんですが、そこは「B」。
ちょっとした独房の様な広さです。
窓のシャッターなんて降ろしちゃった日にはあなた、完全な密室……というか懲罰房で、
閉所恐怖症の方にはたまらない造りとなっております。
でも何と言うか……憧れるよね、ブルートレイン。
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かくして金沢に着きましたるは、朝の7時22分!
ここから北陸本線に乗り換えまして、七尾駅を目指し、そこからバスで「のとじま臨海公園」を目指します。
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そんでもってそんでもって、ようやく目的地たるのとじま海浜公園に着きましたのは、10時11分。
なかなかの長旅でしたが、来るべきのとじま水族館との邂逅の時に想いを馳せれば……
こんなものは屁でもありません。
さあ、君に遭う為に、日本の向こうからはるばる来たよ♪
何この薄汚r
……いや、失礼を承知で言いますと、第一印象はホントにそんな感じでした。
日本海側の水族館って、大体がこういう年季が入ってるというか、古めかしいと言うか……
いや、ちょっと待って、のとじま水族館ファンの皆さん。
私は決して、結論としてココがぼろっちいとほざいているわけではありません。
あくまで第一印象なんです。
第2印象も、最悪だった…
スナメリも、アザラシも見られない!?
って事は当然、ジャイアントケルプも見られない!
アザラシ水槽にジャイアントケルプはあるのです。
……何という運命の悪戯!
二人はまたしてもすれ違うのです!!(もう良いって)
しかし、悲しんでばかりもいられません。
勇気を持って中へ入りましょう。
中へ入って最初にあるのがこの
回遊魚水槽。
マダイとかブリとかヒラマサとかが、
ちょっと尋常じゃないサイズで、悠然と泳いでいます。
このサイズの鯛やヒラマサが、普通に魚屋さんに並んでいたら、子供が泣き出します。
特に1M超のヒラマサは、ちょっとした主(ヌシ)。
歴史ある水族館には、こういうビックリがあるので侮れません。
残念!
今日は平日なので、同水槽で行われる筈のマリンガールの餌付けショーはありませんでした。
背後に貼られていたポスターの中の一枚。
こういうセンスは大好きです。
これはですね、通称ドクターフィッシュ「ガラ・ルファ」の水槽なんですが……
何と水槽に穴が開いていて
治療を体験できるのです!
くすぐったいようで気持ち良い様で、面白かったですよ。
水槽の横に穴が開いているのに水がこぼれてこない秘密は、中で色々と気圧調整し、サイフォンの原理を封じているかららしい。
「冬の日本海の味覚」ズワイガニと「深海の紅姫」ベニズワイガニの
奇跡のコラボレーション!
因みに、ベニはズワイガニよりやや大きく、深い所に棲み、かつ味は水っぽいとか。
しかしこのコラボレーションには、更なる上が御座いました。
初めてコレを見た時、私は己が目を疑ったもので御座います。
しかしコレは事実です。
認めなくちゃいけないのです!
さあ、ご覧下さい!
カマイルカと、フンボルトペンギン……
そして……
ボラの
……あれぇ?
イルカとペンギンというだけでも、かなりの最強タッグだと思うんですよ。
今までこんな組み合わせは見たことないですし、コレを見ただけでも、ここへ来て良かったと感動したものです。
……しかし、このボラらしき魚はいったい何なのか?
本当にボラなのか? しかしいったい何故……?
因みにこの水槽は、下がトンネルになっていて、中を通って見る事が出来ます。
久々の
あ、そうそう。
忘れちゃいけないこの一言。
「手を出さないでね。えさとまちがえてかんじゃうよ」
よしッ! ここに来た甲斐が在った!!
ま・と・め
のとじま水族館は、最初に言った通り第一印象はそんなに良いものではありませんでした。
しかし! その内容は、旧き良き部分と新しい試みが素晴らしいバランスでブレンドされた、かなり超一流の水族館でした。
情報量や密度、話題性も非常に高く、水族館好きなら一度は訪れてみたい名所の一つと言い切って良いと思います。
欠点は、例によってこの周辺に、他に何も無い事ですが……
個人的には、スナメリとジャイアントケルプが見られなかったのが非常に残念です。
しかし、ラッコやウミガメ、キアンコウやクラゲもいますし、カマイルカとバンドウイルカによるイルカショーやアシカショーもなかなか見応えがあり、楽しいひと時を過ごせました。
改めて見ると、この建物も
白亜のお屋敷のようで……というのは、言い過ぎか。
座席に座ってついウトウト。
……あれ、到着時間過ぎてない?
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寝過ごした――ッ!!
仕方が無いので、次の駅で降りて取って返します。
ああ……これじゃあ特急使わない方が早いじゃん(涙目)
そう思いながら福井駅のホームに降りると、向かいのホームに金沢行き(反対方向)の特急が止まっているじゃありませんか!
なんという……偶然!
凄い!
今の私には、神が付いてるのかもしれません!
しかしまぁ、完全には行かないものです。芦原温泉駅からのバスが、既に10分前に出てしまい、次は一時間後だとか。
……寝過ごしさえしなければ、正にベストタイミングだったのに。
結局、松島水族館に着いたのは、11時12分でした。
入館料は1500円。
……のとじまより気持ち、高いな。
門を潜ると、いきなりいるのがマンボウ。北陸で初の展示だそうで。
でも水の透明度が低いのと、水槽下半分がコンクリートで覗けないのとで、実際かなり見にくいのです。
続いては、フンボルトペンギン。
プリティなペンギンたちが、ほぼ眼前に。
……しかしこの近さは異常ではあるまいか。
こちらはそのペンギン達のバックヤード。
出番待ちですか?
と、そんな事をしてますと、突然の場内アナウンス。
なんでも、これからアザラシのふれあいタイムが始まるんだとか。
早速行ってみましょう!
ふれあいタイムの際、ゴマフアザラシはかなり人の近くまで来てくれます。
触れると言うので私も触ってみましたが、表面はペンギンみたいな感じで思ったより硬く、それでいて皮膚の下には確かに脂肪を感じさせました。
表面硬く、中プヨプヨ。これが、アザラシの身体です。
はい、復唱して。
表面硬く、中ぷよぷよ。
コレ、テストに出ますよ(何のだ)
アザラシのふれあいタイムが終わると、すぐに始まったのが
オウサマペンギンのお散歩♪
しかし何ですね。
オウサマペンギンもペンギンの例に漏れずヨチヨチ歩きには違いないんですが、やはり何と言うか……威厳の様な物を感じます。
ぶっちゃけ、どこか偉そう。
こんなに矢継ぎ早にショーが行われているのでは、いつまで経っても水族館本館に入る事が出来ません。
この水族館、面白すぎる!
さあ、ここは意を決して、中に入る事にしましょう。
うおっ!?
建物の中に入ります自動ドアが開きますと、中からいきなり現れるのがインパクトたっぷりのこの水槽。
カメラがなまじ暗さに強いせいで明るく見えてますが、実際にはかなり薄暗い館内に、突然浮かび上がる通常サイズよりかなり巨大なドチザメ、アカエイ、ツバメウオ。
外のファミリー水族館っぷりは何だったのかと問い質したくなる位のギャップには、流石の私もビックリです。
そして、順路をたどって左を向きますと
闇への一本道。
……奥へ進むのは勇気がいるなあ。
でもまあ、進まないって訳にも行きませんのでね。
先へ進みますよ。
珍魚・コンペイトウ
アオリイカ。
アオリイカは臆病な為、ロープが張られており、それよりも近付く事が出来ません。
エチゼンクラゲのホルマリン標本。
毎年夏だか秋だかには、巨大なエチゼンクラゲを捕獲し、展示しているそうです。
……ちょっと時期が悪かったかな?
他にもガラ・ルファの皮膚治療体験水槽があったり、蟹や鮑なんかの幼生が「栽培漁業」コーナーで展示されてたりと、なかなか硬派に充実した感じの本館。
……でも、やっぱり外のアザラシやペンギンなんかと本館内部は、空気が違いすぎる。
何と言うか……遊園地の中に突然民族資料館が現れたみたいな違和感?
私はどっちも好きだから、むしろ贅沢な水族館だと思うけど……一般のお客さんはどうなんだろう?
ま・と・め
越前松島水族館は、私が訪れた当時、ちょうど旧いものを新しいものに変えていこうとする過渡期だったようでした。
ところどころで工事してたし。
そんな中だからこそ、ある意味カオティックな、そして贅沢なこんな不思議な空間になったのでしょう。
ペンギンの散歩、アザラシに触れる、イルカのショーなどなど、いつもどこかで何らかのショーが行われていて飽きさせないし、第一ヤツ等、可愛すぎます。
あ、あと書き忘れましたけどタッチングプールに巨大なミズダコがいたり、コツメカワウソが物凄く可愛かったりします。
いい水族館でした。
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さて。
折角ここまで来たんですから、もう少し先まで足を延ばして東尋坊まで行ってみましょう。
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・H・;
怖ぇよ!!ΣT□T;
流石は自殺の名所です。
ここへ来るまでの道が、余りに観光地観光地してるんでやや絶望気味だったのですが(こんな所で『辰ちゃん漬け』なんて見たくない)、やはり人類の小賢しい開発など、大自然の前では無力に等しいのですね。
この高さから墜ちたら死ぬという事実は、余りに原始、余りにリアル!
あー、怖え。
さて。
東尋坊は堪能したし、帰りのバスはまだ来ない。じゃあ何処かで食事でも……とか思ったのですが、普通に海鮮丼とかあっても、何か食指が動かない。
かと言って『かにラーメン』など興味も無いし、今更ホタテやイカの串焼きを、高い代金払って食べる気にもならない。
……我ながら難儀やわぁ。
結局、自殺の名所東尋坊に相応しく、自殺志願者を救って回ってる(らしい)オジサンのお店で、何か有名らしいおろし餅を頂きました。
そんなこんなで三日目ですが、拠点金沢を巡っていませんでした。
なので少しだけ、この辺を巡ってみようと思った訳です。
近江町市場で飯を喰い……
金沢城で桜を満喫し……
しかし、城ってやっぱり広いなあ。私も、この広場だけでもいいから欲しい(無理!)。
……そんな事を考えながら、有名な兼六園を散策し、
甚だ疲れ果てて帰路に就いたのでした。
今回の旅行もまた、歩きに歩きました。
幸いにして、交通機関にはさほどのトラブルはありませんでしたが、やっぱりやたら歩くんだよな、私の場合。
「一時間後までバスが来ないなら、その時間まで歩いて行って、追いつかれる頃に最寄りのバス停にて待機」
とか平気でやりますしね。
今回は何歩くらい歩いたんだろう?
万歩計持って来れば良かったです。
〜Fin〜