今回は北海道です。
北海道にはもう何度か行っていますが、それでいて水族館はちっとも網羅できていないのが現状です。
調べてみたら、あるある、まだまだ沢山あります。
これがかなりの数でして、行っても行ってもまだまだ行けそう。
って訳でして、今回はちょっとメインを水族館からちと外し、今まで行きたくて行けなかった網走や、かの有名な旭川、そして千歳を巡る北海道水族館巡りの旅、始まりであります。
ええ、そうです。
ツッコミは認めません。
羽田から飛行機を飛ばして、やってきました女満別空港。
この日、女満別の気温は18度。
やや肌寒く、心地良いです。
羽田では激しい秋雨の影響で出発が遅れ、以降のスケジュールがかなり崩れましたが、まあ辺境(失礼)を旅する上で、30分〜1時間くらいの遅れでへこたれてはいられません。
空港からのバスを降りてたどり着いた網走の地は……
大変な辺境の地でした。
取り敢えずバスに乗らねばにっちもさっちも行きませんので、流氷館方面行きのバスを探しますと、なんと1時間ちょいに一本だと言う。
ちなみに、次にくるのは50分後。
大丈夫。
岩手や山形よりはずっとある!(失礼)
……ってな事で、バスを待ちつつお昼にする事にしました。
少し歩いた所に回転すし屋さんがあったので、そこでたこまんまだのかにのふんどしだのかにみそだのくじらだの取り敢えず変わり種に手を出しました。
まあ、そこそこに美味しかったです。
で、やがてバスが来ましたので、山を登り、オホーツク流氷館を目指します。
天都山のかなり上の方にあるオホーツク流氷館です。
いったい、何だってこんな山の上にあるんだろう?と言う疑問が少なからず噴出致しましたが、その答えが出る事は決して無いのでした(笑)。
中に入ると、まず地下に案内されました。
業務用冷凍庫並みの環境ですから、入る人の為に防寒着も貸し出されている訳です。
もっとも、私とかですとマイナス18度って、割と日常的にシャツ一枚で飛び込んでしまう環境なのでアレですけど。
普通の方はおとなしく防寒着を着込むべきでしょう。寒いですよ。
業務用冷凍庫流氷体験室を抜けますと、やっとありましたよ。
流氷の海といきものコーナー。
この施設で唯一の水族館的スペースです。
展示されているのはクリオネ、フウセンウオ、ナメダンゴ、そしてイバラモエビ。以上!
ボリューム的にちょっと寂しいですけど、この魚達がなかなか可愛くてベター。
特にフウセンウオの可愛さはクリオネの比ではありません。
クリオネの捕食シーンを納めた貴重な映像。
頭が割れ、角の様な触手でがっきと餌を掴むクリオネの姿は、まさに流氷の妖怪、氷の悪魔の二つ名に相応しいものです。
もうね、ちょっとしたショッキング映像。
他はね、アレですよ。オホーツク海や流氷についての情報展示や、300インチ大画面での流氷映像。後は屋上に網走を一望できる展望台があったりしました。
ただ、まあちょっと……インパクトに欠けるんだよなあ。
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さて。
続いて博物館網走監獄へ行こうと思ったのですが、またしても1時間後までバスが無い。
仕方が無いので、坂を下って歩く事にしました。
途中、ショートカットっぽい舗装道路を見つけたので入ってみると、何かヤバイ感じの雰囲気に。
無論、他に人っ子一人いないし、自動車道からははぐれていくし、道には草が垂れ下がっていて、かなり危険な感じでした。
なんか、いつ熊が出てきてもおかしくなかった。
私はたまたま大丈夫でしたが、真似をする人の居ない様、強く警告しておきます。
……なに?
そんな事するの私だけですかそうですか。
で、結構長い下り坂を下りまして、辿り着きました網走監獄。
……一応、断っておきますが、現在受刑者の方は麓の網走刑務所に居りますので、ここにはいないですよ?
網走監獄の敷地は意外に広く、全部見て廻ると、結構な時間を要します。しかも見応えがある。
各建物には囚人や看守のマネキンが置かれ、当時の雰囲気を醸し出すのに一役買っています。
むせ返る様に味噌と醤油の匂いが充満していた味噌蔵。
もちろん、建物の中だけでなく、敷地内に作られた畑のスペースにも、このような物が。
乗る奴……居るのか?
その奥にある旧網走刑務所二見ヶ岡農場では、囚人たちと同様の監獄食を食べる事が出来ます(有料)。
もちろん、囚人の皆さんたちと一緒です。
意外にもなかなか豪華でボリュームがあり、かつ美味しい。
囚人の中に、SMAPの草g君らしき人を見かけました。
なお、この農場の奥には舎房と呼ばれる牢屋が存在していまして、見るとやはり映画なんかで見たとおりの監獄な訳です。
ちょっと感動してしまったので、
思わず範馬立ちです。
←これが範馬立ちね。
その後、網走監獄のシンボル的な建物である五翼放射状平屋舎房を見て、その格子に隠された英知に驚かされたり、展示のちょっとした遊び心に和まされたりしましたが、ここはやはり、皆様ご自身の目で確かめて頂きたい。
そんなこんなで楽しんでいたら、帰りのバスが最終を残すのみとなってしまいました。
って言うか、施設が18時までやっているのに、バスが16時までって何だそれ。
水族館要素の殆ど無かった一日目でしたが、これはこれでそれなりに楽しめました。やはり網走監獄が大きい。
宿のある北見に着いて、夕食にしようとしたら、何かどこにも良い所が無くてがっかり。
しかも、19時になるかならないかだというのに、次々と店が閉まる始末。
これだから辺境ってやつァ(失礼)
で、ですよ。
旭川の駅から、旭山動物園へ行くバス停は、実に容易く見つかりました。
人が非常に並んでいたから。
……アレ?
今日って、平日だよね?
夏休みでもないよね?
なぜこんなに客が居るのかな?
繁盛していると言う事で、良い事ではあるのですがね。
ただ、なんと言うか……
せっかく社会人特権で平日に来たのに、くやしいっ……
で、まあ到着してみてびっくりしたのですが。
旭山動物園って……
かなり広い。
しかも内容がかなり充実しているし、面白い。
これはかなりネタを絞らないと、レビューが大変な事になると思った訳です。
取り敢えず、上の写真左の方にある遊園地ゾーン(観覧車のある所)は蛇足だと思う。
気を取り直して、まずはペンギン館へ入ります。
あ、これはどうもご丁寧に。
前述の通り、思いっきりウィークデーの筈なんですが、かなり混んでます。
だから、撮る写真撮る写真他のお客さんが写っていても、それは不可抗力と言うものですよね?
最初に見られるのが、有名なトンネル水槽(?)なのですが、ペンギンが思いっきり速く通り過ぎるので、なかなか良い画が撮れません。
水中を飛ぶように泳ぐペンギンはかなり格好良いのですが、如何せん速過ぎます。無念。
かなり近くにキングペンギンやジェンツーペンギンが居ます。
写真では分かり辛いですが、本当にすぐ近くなんです。こちらは外の水槽。かなり近くですよ、本当に。
ペンギン間の外には、色々なペンギン達が実物大で描かれたパネルがあるんですが、それよりも圧巻なのが、向かいにあるアザラシ館のパネル。
ミナミゾウアザラシのでかさといったら無い。
さて、パネルに目が行ったところで、アザラシ館に向かいます。
アザラシ館の目玉と言えば、なんと言ってもチューブ水槽。
ここのアザラシはサービス精神旺盛で、何度もここを通ってくれます。
そのたびに上がる歓声。
人々の熱視線。
しかし……
その背後のアザラシの海の魚たち水槽には、人々は振り向く気配すらなく…
カジカとか居るし、結構よく出来た水槽なので、誰も見向きもしないのは、ちと不憫です。
その更に奥には、ミズクラゲやミズダコの水槽があり、そっちはそれなりに人が見ていただけに、こっちの水槽がちょっと可哀想でした。
次はホッキョクグマ館に行きますよ!
狩られるアザラシの気持ちが分かると有名なドームを目指します。
これが実に並びます。
……くどいようですけど、今日は平日ですよ?
待っている間に、横にあるホッキョクグマの剥製を見たり、骨を触ったり、あと掲示された習性を読んだりして楽しみます。
かわいいようで、地味にへヴィ。
たたき殺してって……
あ、どうもご丁寧に……
さあ、待っていたらそろそろ順番ですよ。
覗いてみましょう。
熊居ねぇ……
ちなみにこのドーム、外から見るとこんな感じです。
う〜ん、なかなかホッキョクグマが見られませんね。
それもそのはず、クマさんたちは……
かなりのリラックマモード。
というか、暖かだったせいでしょうか?
今日は他の猛獣の皆さんも、揃いも揃って……
リラックスモード。
凄いのは、どの猛獣も、客のすぐ近くに居るということ。
寝てこそいますけど、結構な迫力なのですよ?
続いてエゾシカの檻で、面白いものを発見。
つのヘルメット。
ウム、ここはよく分かっている(何が?)
サル♪
ゴリラ(剥製)♪
チンパンジ〜♪(反省中)
はい、類人猿は以上!
……いや、確かに面白い事は面白いんですけど、全部語っちゃつまらないし、うちのメインはあくまで水族なので。
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とか何とかやってる間に、何か雨が降り出しまして。 動物園を出る頃には、かなり本格的な振りっぷりでした。
旭山動物園は、その名の通り山の斜面(?)に建てられた動物園。正門から行けば往路(上り)、復路(下り)になるので、廻り易くて助かります。
これが逆だったらと思うと……ちょっと怖いですね。
東門から入ると、そうなるのじゃよ……
さしもの私も、歩き回って疲れてしまったくらいです。
失礼な話、もう少し小さな動物園だと思っていたので、この広さに驚きを隠せませんでした。
そして廻ってみると、かなり楽しく、面白くそして興味深い。
……でも、動物園って、水族館と違って一人で廻ると、ちょっと寂しい。
さあ、明日は最終日。
千歳は鮭のふるさと館に行きますよ!
淡水魚水族館千歳サケのふるさと館(あ〜、長い)は、JR千歳駅から徒歩10分。
ちょっと歩けば割と簡単に着けるんですが、徒歩10分っていうのは近い様で遠い。
「徒歩十分ならすぐだろ」と思っていると、意外になかなか着けなくて不安になります。
さ、何だかんだで辿り着きましたよ。
淡水魚水族館千歳サケのふるさと館(長い)
を、意外に大きい。
今日は北海道のくせにお日様がやたら照っていて暑いので、早く中に入りましょう。
中に入ると、キングサーモンの夫婦(模型)がいきなりありますよ。
やっぱり、キングサーモンともなると模型でも迫力が
でかァ〜い!! 説明不要!!!
向かい側に、アラスカはアンカレッジ州から送られた、ホッキョクグマの剥製です。
何メートルあるのかなあ。とても大きい。
スロープを下っていくと、迎えてくれますのがこの
淡水魚巨大水槽。
5×12Mのアクリライト水槽で、淡水では日本最大級の水槽だそうです。
確かに悠々と泳ぐチョウザメとか、なかなかの……なかなかの……迫力(汗)
(GAUさんはチョウザメ苦手なのです)
でも、せっかく「サケのふるさと館」なのですから、サケが見たいですよね?
私はそうです。
では、右向けー右!
サケとカラフトマスの水槽。
左はサケとカラフトマスの水槽(大人)。
右はサケとカラフトマスの水槽(稚魚)。
背中のせり上がった大人のカラフトマス(♂)が、何匹も悠々と泳ぐ姿は、なかなかの壮観。
見ているだけで癒されます。
そして突然現れたのは、
餌まきロボット。
今懐かしき80年代臭がプンプンする、素敵なデザインですネ。
もう少し先に行きますと、現れるのがこの
千歳川渓流水槽。
支笏湖から流れ出し、石狩川に合流するまでの部分部分をピックアップした水槽です。
支笏湖〜下流までは余り大きな変化は無い(様に見える)のに、石狩川と合流した途端、生物群が大きく変わるのが興味深かったです。
更に先へ行きますと、サケに関する資料編……とでも言うべき空間に変化します。
サケをテーマにした曲だとか、サケに関するアイヌの物語だとか、そういうのがいろいろありましたが、私が気に入ったのがこれ。
鮭の皮製の靴。
使い心地はともかくとして、食べたら旨そうですね。さあ皆様、待たせいたしました。
ここからがこのふるさと館の名物、メイン展示というべきもの。
こここそふるさと館の代名詞であり、ここに比べれば他の水槽展示などおまけに過ぎません。
ファンタジックプロムナード(何だそれ)を通って行きますのは……
千歳川水中観察室。
たまたま秋でありましたので、この日は運良く川を上る鮭を見る事が出来ました。
奥にぼんやりと見えているのが鮭です。
鮭たちは鼻や鰭が擦り剥けて、傷だらけの姿でした。
中には頭が真っ白になって(白骨化?)泳いでいるものも。
やはり映像と実物とは違います。
いや、来た甲斐がありました!
ま、と・め
かくしてサケのふるさと館を後にし、飛行場を目指して、帰還いたしました。
今回の旅行は、女満別→網走→旭川→札幌→千歳という具合で、気が付けば北海道を斜めに2/3渡った感じの、妙な大旅行でした。
しかし、一度は行ってみたいと思っていた所にガンガン行けたので、大いに満足です。
水族館度は少々低めでしたが、たまにはこんな旅行をしても良いと思う。
……あと、出来れば動物園は複数人で行きたい。
〜Fin〜