奥っぽい細道(2006.11.08〜12)
 さて、今回は当レビュー始まって以来の4泊5日(車内泊1は数えない)の大冒険
 秋田県の男鹿水族館に始まり、東北から少しずつ下りながら、日本海側5つの水族館を巡る予定です。
 では、早速参りましょう♪
  • 1日目(男鹿水族館GAOin男鹿)
  • 2日目(加茂水族館in鶴岡)
  • 3日目(羽黒山)
  • 4日目(寺泊水族博物館in寺泊&マリンピア日本海in新潟)
  • 5日目(上越市立水族博物館in直江津)
    男鹿水族館GAO(0〜1日目)(2006.11.08)

     男鹿水族館GAO
     凄環研のGAUさんとしては、自分と一時違いのこの水族館の存在を知った時、
     「いつか是非訪れねば!」
     と、根拠も無いが固い決意を胸に秘めたモノです。

     しかし。

     ナマハゲで有名な地、男鹿は遠い。
     
     朝一番で行ったとて、着くのは夕方近くになってしまいます。
     飛行機で行くという手もありますが、片道の旅費が3万に手が届いてしまう為、出来れば避けたいところ。
     そこで、

     再び夜行バスの登場です。
     秋田に直で行くには新宿22時発があるのですが、22時までに新宿にたどり着けるかが微妙だったし、当日券の受付が19時までで絶望的だったので断念。
     東京23時発、盛岡行きのらくちん号で盛岡へ行き、そこから新幹線で秋田に向かいます。
     一見、愚かなようですが、これだと秋田まで1万2千円程で行けるので、直で秋田まで新幹線を利用するより安いし、第一、午前中(って言うか朝)の内に秋田に辿り着けます。
     でも、秋田から男鹿まで1時間、男鹿から男鹿水族館までは更にバスで1時間。
     ……目指す男鹿水族館GAOに到着したのは、何とお昼近くでした。


     ……着いてから気付いたんですが、男鹿へ行くなら寝台列車が使えたのですね。
     前回岩手に行った時、そう自分で書いている……
     例によって、夜行バスでは熟睡できませんでしたよ。
     ……まあ、そのおまぬ〜(※間抜け)な所も、私らしさと言うべきか……

     
     生き馬の目を抜く世間の如く波の荒い日本海に面した男鹿水族館GAOの外観は、さながら映画館劇場のよう。
     外からは内部を窺う事が出来ず、また自動ドアの中に再び重い自動ドアがあるので、外からだと
     「本当にやっているのか?」と不安になります。

     男鹿水族館から男鹿水族館GAOに生まれ変わったばかりな為か、館内は清潔そのもの
     
     入り口を入るとまずあるのが、この育みの海の文章。GAOのテーマなのですね。
     新しいタイプの水族館というのは、大体始めにこういうテーマを持ってきている様です。

     
     最初に出会う水槽が、この男鹿の海大水槽
     カンパチ、ブリ、ヒラマサ、シマアジ等が居るのですが、紹介パネルの中にこんなモノを発見!
     
     「ダイバー」もなかなかシャレが効いているけど、
     「なまはげダイバー」とは如何に!?

     ……後で分かったことなのですが、なまはげダイバーは土休日の、しかも午後にしか現れないレアキャラとのこと。
     この日は水曜日でしたから、残念ながら遭遇する事は出来ませんでした。無念。

     
     室生犀星の「はたはたのうた」。パネルの裏に隠されていたのは……
     
     無論、はたはたで在りました。
     ハタハタと言えば、この辺の名物ですねえ。
     しょっつるの原料でしたっけ?
     今回は惜しくも食い逃しましたよ、残念。

     
     サンゴ礁の水槽です。
     小さな水槽ではありましたが、 上からの光に照らされて、サンゴ達が幻想的に揺らめいておりましたよ。

     
     また、GAOでは説明パネルに特徴があって、魚達が和風の筆遣いで描かれ、パネルの背景を彩っておりました。
     何か新鮮でしたね。

     
     ア〜マ〜ゾ〜〜ン!のコーナー。
     
     2004年にピラルクを搬入し、現在の大きさは125cm。
     まだまだ小さいですが、大事に育てて行くそうで、今後が楽しみです。

     
    ■タンガとカンディル
     ■「カンディル」とは、アマゾン川でピラニアよりも怖いと恐れられている小さなナマズです。
     奇妙なことは、水中の尿に集まってくると考えられており、人が川で用便や水浴びをしている時に、尿道や肛門から入り込んで体内を食い荒らすという恐ろしい魚です。
     ■土地の人々はこの小悪魔に対しては非常に用心しています。洗濯のために川へ入る地元の女性は「タンガ」と呼ばれる陶器製や木製のフンドシ状のものを身に付けて川に入ります。

     との事。

     でもさ。

     そのカンディルを飼育はおろか標本の展示すらしてないってのはどうよ!?
     水族館なんだから、メインはタンガでなく、カンディルで……是非。

     自販機コーナーの所からふと、外を見ると、
     
     泡飛び散らんばかりの荒波。

     やっぱ日本海ってスゲェです!

     
     GAOの人気者、ホッキョクグマの豪太君。
     パイロンで遊んでおります。

     GAOでは、このホッキョクグマや、ゴマフアザラシのコーナーでエンリッチメントが行われています。
     エンリッチメントとは……私も詳しい事は良く分からないのですが、何でも「飼育環境下で、動物たちの行動がパターン化しないように玩具などを与える事」……の様です。
     この豪太君、パイロンを被ってみたり、逆に先端を加えてラッパを吹くみたいにしてみたりと、かなりご機嫌な様子でした。

     同じくエンリッチメントの行われているゴマフアザラシのプールでは、浮かべられたイカダのような玩具で遊ぶ様こそ見られませんでしたが……

     
     直立するアザラシ君を見ることが出来ました。

     そのすぐ横にあるペンギンの水槽では、
     
     正に王者の風格。
     キングペンギン様が、威風堂々と地上を睥睨しておられました。

     
     生きている化石。グレート・ダンテ氏オウムガイとカブトガニ。そしてゴンズイ。

     ……む?

     ゴン……ズイ?

     ゴンズイですと?

     いや、そりゃおかしい。

     ゴンズイは別に生きている化石でも何でもない。

     毒針を持ち、釣り上げるとキーキー鳴き、ゴンズイ玉と呼ばれる密集体系を作るが、生きている化石ではない。

     何故、キサマがここにいるッ!?


     折角なので案内係さんに訊いてみたのですが、なんでも「良く動く魚が居た方が、水槽内が活発になるから」との事でした。
     なるほど。
     大人しい子ばかりだとクラスが暗くなると言う事ですね。
     明るくて活発なバカも必要だと言うことだよ!
     で。

     男鹿水族館GAOは、歴史ある男鹿水族館が生まれ変わってリニューアルした姿。
     館内は清潔で展示も興味深く、遊び心も効いています。
     イルカの類は居ませんが、ホッキョクグマやアザラシ、ペンギンもいるし、サメも、まあ……地味ですが居るには居ます。
     従業員の方も親切ですし、館内も広すぎず、狭すぎずで充分満足がいきます。
     非常にレベルの高い水族館なのですが……

     如何せん交通の便が悪すぎる。

     そもそも男鹿半島自体が、2,3日はここに滞在する予定で、自家用車持ちでないと話にならない観光スポットなのですが、男鹿の最果てにあるこの水族館。
     秋田から行って帰ってくるだけで一日が終わります。ちょっと理不尽。

     かくして。

     秋田の宿(駅の近くなのに温泉付き♪)にチェックインした私は、折角なので味覚を楽しみにGO!

     味の蔵という比内鶏屋さんで注文したのは
      究極の親子丼(ミニ)
      串焼き盛り合わせと、
      八千代(日本酒)2合
     ……八千代の、この陶器製の容れ物は何?

     親子丼は美味しかったです。串焼きも美味でした。
     八千代も、確かになかなか行けました。
     しかし、夜行バスでろくに寝てない上、その前日もちょっとしたトラブルで3時間程度しか寝ていないGAUさん。
     その抗アルコール力は、極限まで落ちていました。

     日本酒2合なんて、大丈夫だと思っていましたが、何かヤバイ。
     意識はしっかりとしているのに、何か世界がおぼつかない。
     フラフラしながらようやっと宿に帰ったのでした。

     事故に遭わなくて、本当に良かったです。


    加茂水族館(2日目)(2006.11.09)

     さて、2日目は山形へ下ります。
     目指すは鶴岡の加茂水族館

     秋田発8時51分の特急に乗りまして、鶴岡へ向かいました。
     それを乗り過ごすと、ものすっごい遅くなるので必死です。

     っていうか、昨日の八千代(日本酒)のせいで、少し胃が荒れてしまいまして……
     ちょっと気持ち悪いです。

     しかし、そこで挫けていては面白い旅行(記)など出来はしません。

     おもいっきり朝飯で駅弁×2です。
      弁当1、ハタハタすめし
      弁当2、あったけぇきりたんぽ弁当
     ……決して旨いモノではないのだけれど、旅の気分を盛り上げるのには必要ですよね、駅弁

     鶴岡に着いたものの、バスの時間まで結構時間がある事に気付きましたので、折角だから鶴岡駅周辺で、何か面白い所を探そうと思いますと……
     妙な名前が目に付きました。

     
     アマゾン民族館……

     これは行くしか!!!




     ……片道40分くらい掛けて行った割には、あんまり面白くなかったなあ……

     気を取り直して、加茂水族館に向かいましょう。

     鶴岡駅からバスで30分余り。
     
     海岸線ギリギリ。本当にギリギリの所にあります加茂水族館。
     太平洋側の水族館も、概ね海スレスレにあるのですが、日本海は波が荒い分
     「大丈夫か?」
     とか心配してしまいます。

     
     ちなみに、加茂水族館と言えば世界一を自負するクラゲ展示室クラネタリウムが有名。
     あと、クラゲレストランもね。

      けさらんばさらん
     ……その不思議物体が何故水族館に展示されているのか甚だ不可解ですが、気にせず先に進みましょう。

     
     入り口に向かい合った水槽。
     意外に大きめのドチザメがいましたよ。
     ちなみに水槽の奥で平べったくなっているのはコモンサカタザメ
     サメと名が付いていますが、エイの仲間です。

     この擬岩も何も無い殺風景な水槽が、古き良き水族館の味ですよ。

     いや、決して貶している訳では無く。

      マアジ、マサバなどの水槽
     何故か奥にアカウミガメが居るのですよ。

     こういうちょっとカオティックな配置は、なかなかに興味深いです。

      オオクチイシナギがメインを努める水槽。
     「海水適応性を示す」という理由で、何故か淡水魚のイトウも同居してます。

     どこまでもカオティックな配置だ……

     本当にステキです。

     他にも地元漁師さんから寄贈された鱈が一匹だけ居たりします。
     ……いや、ちょっと待ってくれ。
     凄いなあ。この何でもありっぷりは。
     ここまで凄いのは初めてかも。

      滅茶苦茶旨いという、アカヤガラの標本。
     本物はちゃんと赤いのですが。
     一度で良いから食べてみたい……

     
      正面から見るとなかなか愛嬌のあるナマズ。

      熱帯大型魚のコーナー
     1Mを越えるコロソマ、アリゲーターガー

     2Mを越えるピラルク……

     驚くべきは、これが殆ど

     「大きく育ち過ぎて飼えなくなった」為に
     一般の愛好家から持ち込まれた物だと言う事です。
     人間のエゴとは……

     さて。
     加茂水族館は、世界最大級を自負するクラゲ水族館。
      夥しい数が居るミズクラゲの水槽。
     調度フーディングタイムで、オレンジ色の細かい餌が与えられていました。

     ここで飼育されているクラゲの中には、クラゲを食料とするモノも結構いて、そんな連中にはこのミズクラゲを与えるんだとか。

      世界最大級の種である、キタユウレイクラゲ。
     自分と同サイズのクラゲを捕食し、半日程度で消化しきる大食漢なのだそうな……
     因みに、ミズクラゲ君達は、彼の餌になります。

      悪名高いエチゼンクラゲ。
     網に引っかかったりして、漁業に甚大な被害を及ぼします。
     直径1M強……デカイです。
     端の方に小さな魚達がいるんですが……多分エサでしょうね。

     20種類を越えるクラゲを飼育している加茂水族館。
     中にはルーペで見なければならないようなモノもいます。

      何この萌えイラスト?
     可愛いじゃねえか……ミズクラゲが。

      小さなフウセンクラゲ
     長期飼育はとても困難だと言います。
     よく見ると櫛板列という繊毛のようなモノを動かして泳いでいるのですが、それが照明に反射してのです。

     前半はかなり極端に地域密着型の、古き良き水族館。後半のクラネタリウムは新しく綺麗な水族館。
     この2種類の性格のギャップが魅力の一つです。

     GAOより規模は小さいですが、GAOより交通の便は良いようです。

     それから、忘れてはいけないのが館内にあるクラゲレストラン
      クラゲ定食♪
     クラゲカマボコにクラゲカマボコ入りの味噌汁、クラゲの小鉢にクラゲ春巻、そしてクラゲ入りゼリー。

     特に春巻の皮の代わりにクラゲを使用したクラゲ春巻きが意外に絶品でした。

     美味しいクラゲ定食を堪能した後は、バスに乗って宿へ向かおう……と思ったのですが、またしてもかなり暫くバスが来ない。

     ……仕方がないので宿のある湯野浜温泉までテクテク歩きました。
     東北の旅行は、例外なく歩き回る事になりますね。
     1日目、2日目がそうであったように、3日目も、また……


    (3日目)(2006.11.10)

     ……えー。

     予め申し上げておきますが。
     今日は水族館在りません。

     代わりに出羽三山行って来ました♪

     と言うのも、彼の出羽三山を詣でる機会など、これからあるか無いか分からないからです。

     しかし、幾らなんでも三山全てを詣でていたら、日が何度沈むか分かったモノではありません。
     そこで、三山全てを詣でたのと同じ御利益があるという

     
     出羽三山神社三神合祭殿のある羽黒山に行って参りました。
     御神籤を引いてみると、例によって
     「今は厳しいけど、信じて頑張ればそのうち良くなるさ」な内容。

     で……

     羽黒山の山頂から鶴岡駅に帰る事が出来る路線バスって、全然来ないんですよ。
     でも、そこからある程度下った所にあるセンターからなら、割とバスがあるという。




     かくして私、修験者の皆様が上ってくる階段を下るという荒技を決行。

      これはほんの序の口。
     本来登る為の階段で、しかも修験者用ですから勾配が物凄くキツイ上に段差も段の幅も完全に不均一。

     おまけに落ち葉が積もって滑り易い!

     一時間以上も足元もおぼつかない階段を一人で下るってのは、精神的にも肉体的にもかなりキます。
     足に負担が掛かるので膝はガクガクになるし、厳しい道のりなので汗はダクダク出るし、ネタの為とは言え本当に大変でした。

     ……結局、登ってくる修験者の方は居ても、私みたいに降りてくるモノは居なかったみたいだしね。

     階段は降りる方がキツイのです。
     嘘だと思うのなら、羽黒山山頂から降りてみるがいい。

     
     ……下って下って、ようやく五重塔が見えた時には感動すらしましたよ。

     その後、バスに乗りまして、鶴岡駅に舞い戻りましたが、今度は電車が無い。
     ま、予め時刻表見て分かってた事なんですけど、本当に電車が無いのです。

     当初の予定では、羽黒山へは行かずに新潟へ行き、そこでマリンピア日本海を訪れてから新潟の宿に入る予定だったのですが、羽黒山に行ったせいで11時の電車には乗れなかった為、次の電車が15時です。何だそれ。

     かくして。

     お昼を食べたり何なりしながら待ちに待ち、15時発の電車に乗って新潟に着いたら16時半ですよ。
     もう流石にマリンピアには行けないので、宿に入って一日終了
     しかしまあ、霊峰を詣でる事が出来ましたので、特に悔いはありませんな。

     明日、頑張ることにしましょう。


    寺泊水族博物館&マリンピア日本海(4日目)(2006.11.11)

     さあ、昨日の遅れを取り戻さなくては!

     ……てな訳で、今日は一日に2カ所の水族館を巡らねばなりません。
     マリンピアは午後に回すとして、まずは今日の分、寺泊水族博物館へGO!

     朝早く宿を出て、10時には目指す寺泊水族館に着く事が出来ました。

      こ、これはまた……
     随分と年季の入った建物ですね。
     写真では分かりにくいですが、所々に錆や汚れが浮いていて……流石に、ちょっと引きましたよ。

     ところがです。

     中に入ってみてビックリ。
     意外にキレイなんですね(本当に失礼だ)。

     さて。

     
     入り口にドーンとある、その名も鯛の水槽。
     アカウミガメとアオウミガメが我が物顔で泳いでいて、存在感も圧倒的なのですが、メインはあくまで鯛。

    鯛が何処にいるのかすら分からなくても、あくまで鯛の水槽です。

     もう少し先に行きますと、大回遊水槽があり、そこで行われていますのが、
     
     マリンガールによる餌付け。
     最近ではむしろ珍しい部類になってしまいましたよねー、マリンガール。
     意外にも、私も見たのは初めてです。

     この寺泊水族館、立地面積は小さいのですが、それを実に巧みに使っています。

      階段の踊り場にテトラの水槽が!
     こういうのって、非常に面白いなあと思います。

     メンテナンスは面倒臭そうですけれど。

      不思議な魚・『パラダイス・スレッドフィン』
     胸鰭に特徴があり、ヒゲのような、アンテナのような特殊な形をしています。
     「日本では余り飼育されていない」と書かれていますが、確かに珍しい。
     余り見たこと無いですね。

      何故かトドの剥製が…
     視界の端に突然巨大な影が現れたんで、結構ギョッとしました。
     やっぱりデカイですよねー、トド。

      75mm捕鯨砲。
     展望コーナーに何気なく鎮座しているので最初気付きませんでしたが、まあエライ物が置いてありますね。

     いや、撃てないんですけど。

     この時は特別展示で、世界最大の金魚、
      ジャンボシシガシラ
     が展示されていたんですが、そこに置いてあった注意書きがキマッてました。

      ←これは強烈!
     「死にます」と断言してしまってますからねえ。
     ジャンボシシガシラが大切って言うのも勿論あると思いますが、多分それ以上にフラッシュを使う心無い客に被害を受けていると見ました。

     水族館でフラッシュ撮影を行うというのは禁忌です。
     撮影側にも、勿論水族館側にも、何もメリットは無いのですから是非止めて頂きたい。

     まあ、たまに私もうっかりやってしまうんですが……その度に深く反省しております。

     寺泊水族博物館は、近年希に観るレベルの「古いタイプの水族館」でした。
     このレベルは今となっては最早珍しく、特色の一つと言えるので、是非このまま維持して頂きたいです。
     マリンガールの餌付けも……是非。




     さて、本来ならここで一刻も早く新潟に戻り、昨日の遅れを取り戻す為にマリンピア日本海へむかわねばならない所ですが……

     また私の悪い病気が出てしまいました。

     ……西生寺と言うお寺に、日本最古の即身仏があるという。

     寺泊水族博物館からタクシーを使えばいいモノの、よせばいいのに歩いてしまいました。西生寺まで。
     ……「るるぶ」や「まっぷる」を持っている方は、是非調べてみていただきたい。

     私がどれだけバカをやったかが分かりますから。

     ……本当は、「何処か観光施設にぶち当たった時にタクシーを拾おう」とか企んでいたのですが、これが全然ぶち当たらない。
     いつしか道は海岸を離れ、完全な車道と化し、最後には山道となっていました。
     良く熊が現れなかったものです。

     足取りフラフラになりながら西生寺に辿り着き、即身仏を拝みましたが、流石に帰りはタクシーを呼びました。
     タクシーの中&新潟までの電車の中で爆睡してしまった位なので、私の疲労度が分かろうというモノです。




     さあ、新潟に戻ってきましたよ!
     行きましょう! マリンピア日本海へ!!

      ドカベンバスに乗り込んで、マリンピアへ向かいます。
     マリンピア日本海は、日本海側で最大の水族館(2006年11月現在)。
     どんな世界が待ちかまえているのか、実に楽しみです。

      雨が降って+15時過ぎで薄暗い。
     辿り着いたマリンピアは意外に横に広く、この位置から全景を捉える事が出来ません。

      入り口近くにあるのがコレ。
     海岸の映像が映し出され、波の音が響き渡ります。
     ここが海面に当たり、ここからスロープを下って海の底へと潜って行く訳ですね。

      スロープを下っていきますと、いきなりマリントンネル(トンネル水槽)が現れます。
     水槽内にはコブダイかドチザメとかが居ます。
     ラインナップとしては、結構オーソドックスですね。
     この水槽、意外に横に長くて、しかもかなりキレイです。

      日本一長い川信濃川を再現した、
     その名も信濃川水槽。

     上流から河口までを区分けし、しかも中流の中でも「やや速い流れ」「ゆるやかな流れ」「用水路」等と、結構細かくカテゴライズされています。
     しかも有り難い事に、中がかなり見易い。

     
     
     この水族館、別館と言うのがありまして、中に一歩踏み入れますと
     結構獣臭い。

      ビーバーと、
      ラッコ

     外に出ますと、ペンギンのいるペンギン島や、トドやアザラシのいるマリンサファリ等があります。

      好奇心旺盛なカリフォルニアアシカ
     ボールペンを振ってやると、それに習って動いてくれます。
     サービス精神旺盛なのか、或いは只単に暇なのか……

     でも、可愛いので良し。

     
     
     ペンギン島フンボルトペンギンがいるのですが、彼等が非常に面白い。
      もう一件行くぞ〜!
     って感じで。

     
     
     さて、このマリンピア日本海で、久々にイルカショーを見る事が出来ました。

      揃ってジャンプって言うのが格好良いですね♪
     あと、一つ嬉しかったのは、久しぶりにこの表記に会えた事。

      かまれることがありますので手などをいれないでください。
     ……ええ、そう、そうなんです。
     イルカは噛みます。これは定説常識です。




     日本海側最大級の水族館であるマリンピア日本海
     駅からほど近く、館内もキレイで閉館直前なのに家族連れ等でそこそこにぎわっていました。
     良質の水族館には違いないのですが、ちょっと優等生過ぎてネタに欠ける気がします。

     まあ、午前中に入った寺泊水族館がインパクトあり過ぎだったからかも知れませんがね。


    上越市立水族博物館(5日目)(2006.11.12)

     楽しくも歩き過ぎな日本海側旅行も、本日が最終日。
     最後に訪れますのは上越市立水族博物館で御座います。

     新潟の宿を引き払い、特急に乗って気楽な道中……と思いきや、電車が停止。
     何でも、風が強い為、徐行運転を行うとの事。
     私は少し不満でしたが、窓の外では杉の木が結構ステキな状態になっていましたので、贅沢は言えません。

     予定より20分強遅れて、直江津駅に到着。
     目指す水族博物館へは、徒歩で約15分。
     まずは海岸線沿いの道路へ出なくてはなりませんので、そこへ向かいます。

      大時化。
     ……いや、どうなのかな?

     この辺の人から見ると、そうでも無いのかな?

     しかし、雨は大した事無いのですが
     風が強すぎる上に、風上がやたら変わるので、
     傘が役に立たないし、
     呼吸がしにくいし、
     何処かの倉庫か廃屋かの窓枠が飛ばされて道路に落ちて割れてるしで、

     
     ここで死ぬのはヤだなぁ…
     

     等と、不吉な気持ちになってしまいます。

     ああ、ようやくそれっぽいのが見えましたよ!

      きっとあのお目出度い建物がそうです!
     ただ、この尋常でない風です。
     今回一応定休日は調べてありますが、強風の為閉館なんて事もあり得るかも……

     等と不安を抱えて行ってみれば……

      普通に営業中。
     しかも、結構客入ってるし。

     スゲェよ、新潟ッ!!

     入り口の外観からすると、何か公民館か幼稚園の様な佇まいですが、中に入ってみると、やっぱり公民館のような建物でした。

     
     
     
     
     

     意外というのは失礼ですが、展示内容はかなり充実!

      入り口近くの大水槽で、ダイバーによる餌付けショーがあるのですが
     魚多すぎて、ダイバー見えねー!

      三方+上方をガラスに囲まれた水槽。
     小さい水槽なのですが、この手の見せ方は珍しいのではないかと。

      ウナギ君とナマズ君が同棲中。
     ……いや、何か可愛かったので。

      立つアザラシのジョー君。
     一度目に行った時には立つ気配すら見せてくれなかったのですが、一周廻って戻ってくると……

      しっかりと魅せてくれました。
     お美事! お美事に御座います!

      巨大水槽マリンジャンボ。
     5M×7Mという世界最大級の一枚ガラスを有します。
     それ以上の大きさのモノは、アクリル性なのだね。

     ……そう言えば、東海大学海洋科学博物館の大水槽も、世界最大級のガラス製水槽だった気がします。

     マリンジャンボの裏には、新潟県では初記録となったクロカジキの剥製が。
      確かに、カジキが日本海側にいるというのは珍しいかも。

     そして、満を持してお見せするのはこの

      3M近いピラルク!
     鏡に映ってるんじゃなくて、ちゃんと2匹居ます。

     取り敢えず、今回の旅で見てきたピラルクの中でも最大級です。

     最後に。

     この水族館ではマゼランペンギンを、日本最多の約100羽飼育しているそうで。
      格好良い孤高のペンギン君!




     天候とスケジュールに追われて、旅の最後に訪れた上越市立水族博物館。

     失礼な話ですが、私、最初は余り期待していませんでした。

     しかし、行ってぴっくり。
     館内は公民館みたいと書きましたが、決して貶している訳ではなく、親しみ易く、かつ水族館としては新鮮なイメージを与えてくれました。
     マリンジャンボ餌付けショー(冬はお休み)で水族館好きを引きつけ、立つアザラシというアイドルを擁し、殆ど死角が在りません。
     駅までの帰り道も、強風や雨、霰に襲われて這々の体で逃げ帰った私ですが、今思い返してみると、こんなステキな水族館も珍しいのではないかと感じました。

     しかも入館料900円!(安い!)


     ま・と・め♪

     今回の旅は、日本海側に焦点を絞って東北の秋田から新潟までの水族館を巡ってみました。

     太平洋側の巨大水族館と違い、規模は小さめですが、魅力の性格が違っている為、一概に劣っているとは言えません。

     イヤむしろ、小さいスペースに趣向と工夫、そして魅力が凝縮されている為、疲れる事無く満喫できる素晴らしい水族館ばかりだったと言えるのではないでしょうか。
     新たな魅力に触れ、私はまた一層、水族館が好きになりました。

     ただし!

     交通の便の悪さは致命的。
     これだけは何とかなってもらわねばね。



     〜Fin〜