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面接奮闘記6
友人とチャリを2ケツしていた。オイラが後ろに立っていた。
我が家を出て、しばらく走ると、見たこともない電話番号が、携帯に飛び込んできた。電話に出ると、警視庁第3方面機動部隊だと言う。モノ凄い口調で、こう叫んだ。
『貴様ー!、逃げ切れると思うなよ!周辺は完全に包囲したからなー!!』
本来なら、何のことやらサッパリと言いたいところだが、残念ながら、今回ばかりは身に覚え有りだ。先ほど友人を刺してしまった。
他愛の無い口論から、ついカッとなって、ナイフで喉を一突き。死んだかどうかは確認していない。でもあの出血から考えると、とても生きているとは思えない。噴水の様に血が舞い、オイラは返り血で真っ赤になった。だから今友人と一緒に逃げていた。思ったより警察の対応が早いようだ。
電話を切ってしばらく走ると、最初の警察官の集団に出会った。彼らは、オイラの顔写真まで回って来てないようだが、すぐに本人だとわかったらしい。それもそのはず、隠すまでもない返り血と、さっき刺した時、オイラは腕にモノ凄い傷を負っていたのだ。
飛びかかる警官隊。特殊警棒でボコボコに殴られた。消え行く意識の中で友人を見ると……
ありゃりゃ?大イビキで寝ていた。
『夢オチかい…。』
ここは我が家の1Fの居間。昨夜友人が泊まりに来て、二人でここに寝ていたのだ。オイラは友人のイビキで起きてしまった。
こんな夢を見るのも、昨夜寝る前に友人と、ビデオで『リング』&『らせん』を連続で見たからだろう。らせんの解剖シーンは、ひどく印象的だった。
そのリングを見てから7日目。
貞子こそ来なかったが、奮闘記はやって来た。
さぁ、就職系ハプニングのはじまりだ!!(笑)
ゼミの為、大学へ行ったオイラ。ゼミが無事に終わった後、友人と就職資料室へ行った。
今の時期、本当は最も行くべき場所なのに、ノートをコピーする以外で使用したことが無いという素敵な部屋だ。
今日は何をしに来たかというと、何と呼び出されてしまった。
以前に、成績証明書&卒業見込み証明書という、就職する上で不可欠な物を申し込んでいたが、どうやらオイラは、提出すべき書類を出していなかったらしい。
督促状と書かれたハガキが家に来てしまった。それによると、書類を出さないと、両証明書は発行出来ないらしい。言い換えれば、就職できないってことだ。だからオイラは、しぶしぶ資料室へやって来た。
※ 過剰な表現が含まれているかもしれないイメージ図
書類を記入する。ひたすら記入する。すると学歴・職歴等を記入する項目に来た。書きながら、友人に話し掛ける。
『なんかこの書類って、履歴書みたいだな。』
『まあな。履歴書と書式が同じだから、同じ様に書けばいいんだよ。』
友人はもう内定が出ていて、就職活動も終わっている羨ましい男だ。言うこと一つ一つも、意味有りげだ。もちろんこの書類も、提出済みのはず。
『中学卒業って、平成何年?』
『高校からでいいって、履歴書の記入例には書いてあったろ?』
『あれ?そうだっけ?』
『そうだよ。何枚も書いているんだろ?』
『何枚も書いているけどさ…。俺の買った履歴書の記入例には、中学卒業からになっていたぞ。だから、どっちでもいいんじゃん?』
『えっ?履歴書、種類なんて無いだろ?…はっ!…ま、まさか…』
友人は、何言っちゃっているの、お前さんは?と言わんばかりの顔で、こう叫んだ。
そう、図書館並に静かなこの部屋で、こう叫んだのだ。
『お前、履歴書、コンビニで買っただろ!!』
『おぅ!近所のローソンでね。』
『そりゃ君…書類の段階で落ちるわ…』
『なにをー!?』
『就職活動の履歴書はね…
学校指定のじゃなきゃいけないの!!』
『なにーーー!!!マジでぇ〜!?』
今度はオイラが叫んだ。そう就職活動の履歴書は、きちんと学校指定の物が、ここ就職資料室で販売されているのだ。
『そんな事も知らないで、奮闘記もクソも無いだろうがー!』
『そ、そういえばどの会社も、履歴書を提出した時点で、連絡が来なくなったぞ…。』
『呆れて、物も言えんわ。』
ふと顔を上げると、資料室の職員らが、あたかも汚い物を見るかの様な眼差しで、オイラを見ていた。
その軽べつの視線の中、オイラは履歴書(4枚100円封筒付き)を購入し、家路につくのだった。
教訓1・就職ガイダンスは、初日だけは出てみろ。
教訓2・出ない場合には、友達から情報を貰え。忘れずに貰え。
教訓3・コンビニは万能じゃねぇ〜ぞ。
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