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不定期日記 (2004年)



● 警官と戦ってみる

● 闘病生活夏の陣 〜告知〜

● 闘病生活夏の陣 〜病状説明〜

● 闘病生活夏の陣 〜捕獲〜

● 闘病生活夏の陣 〜治療〜





■ 警官と戦ってみる


 今日は横浜で飲み会です。電車に座りたいので急ぎましょう。


 駅前に到着したときに、後方から聞きなれた音がしました。いつ聞いても嫌な音です。



『あ〜あ、また誰か捕まったか。お上に上納金をあげるなんて、律儀者もいるもんだ。』



 とりあえず急いでいるので、原付を止めようと路地に入りました。しかし、赤灯を光らせながら、 政府の狗 パトカーは迫ってきます。





『…あれ?追われているのって、オイラだったの?信号青だったよなぁ…。捕まる要素無いんだけどなぁ…。どうするかなぁ…。まぁ待ってみようか。』



 後ろから迫る…と言うにはトロトロと追ってくる ポリ車 パトカーを、ヘルメットを脱いで原付を停めて待ってみました。 トロくさい追跡車 パトカーは、路駐の車に阻まれて右往左往しています。



『早く来いよなぁ…。…無視して行っちゃえば良かったかなぁ。』



  政府公認・日本最大の広域暴力団員 警官が車から降りてきました。悪いことをしていない自負があったので、胸を張って迎えうちました。





 オイラ 『何だよ、信号は青だった…』


 警官A 『二段階右折だろ!』




 『…たじゃない…ん!?何?二段階右折?』









 二段階右折。たしかにそんなんありました。免許取る時に聞いた覚えが…





 『えっと…何だっけ、それ?(笑)』


 『○○の交差点は三車線以上だから…うんぬんかんぬん…』



 でっかいクソポリ警官Aは罵声を浴びせてきます。





 (つまりあれか、オイラは二段階右折なんて言うどうでも良いような違反で捕まったわけか…しかしどうでも良いが、何で公僕ごときに、オイラがこんな威圧的な言い方されなきゃいけないんだ?)









 警官B 『そこの交差点と、もう一つ向こうとで、二回やっていたね。』


 警官Bも車から出てきました。





 『そりゃそうだろ、同じくらいのデカい道路だからなぁ。そんな法律、初めから守ってねぇもん。』



 敬語知らない子モードに入ったオイラに、遠慮の二文字はありません。





 『だいたいよ〜、あの交差点でそんな右折しているやつ見たことねーぞ。』


 『みんなちゃんとやっているよ。』


 そう言い放った後、警官Bはゴソゴソと見慣れた青い紙を出してきました。





 『ちょっと待てよ!そんなマイナーな法律で切符切るのかよ、オイ!』(道路交通法に、マイナーもメジャーも無いけどな…)





 『それは君が勉強不足なだけだよ』









 (ブチッ!)んだとぉ、コラァ!!』









 『まぁまぁ、二カ所で違反しているけど、一枚にしておくからさ』









 『あぁ!?上等じゃねーか!切符二枚切ってみろや!』





 『あぁ!?(怒)』





 『まぁまぁ…はい、免許証出して』









 どうやら『お上に上納金あげる律儀者』にされてしまったようです。なんで振り切って逃げなかったのでしょう…とても悔やまれます。普通に歩いても、余裕で逃げられたのに…。



 どうも納得できないので、切符に記入されている間に、警官に話しかけてみました。



 『なぁ…えげつないよな。自分達でえげつないと思わないのか!?』



 警官A&B 『…』





 『もっとさ、捕まえるべきヤツラがいるだろうがよ!何で族(暴走族)とか野放しで、こんなつまんない違反で捕まえるんだ?』



 謎の声 『その通りだ!』





 明らかに屁理屈であり、無駄な抵抗ではあるものの、 弱者にばかり強気な馬鹿ども 警官には言ってやらなきゃいけません。しかし、今誰かの声がしたような…?





 『兄ちゃん、よく言った!その通りだ!』





 横からしゃしゃり出てきたのは、もの凄い酔っ払いでした。ワンカップを両手に持って、ドリフの加トちゃんばりの千鳥足です。





 酔っ払い 『あったくよ〜、こいつ等ときたらなぁ!俺も仕事で運転するけど、ヒデェもんだよ!おちおち仕事にならね〜ってもんだ!』



 ……ってか、呼んでねぇよ。話がややこしくなるから出てくるなってもんです。でも警官にブチ切れモードだったオイラは、偉大なる追い風を受けながら、警官に詰め寄りました。



 すると、酔っ払いは物凄いことを言い放ちました。





 『よ〜し、兄ちゃん!あれだ、二人でさ…



















 コイツらヤッちまおう!!』









( ̄□ ̄;;)!!









 ……何を物凄いことを言っているのでしょうか、このおっさんは…。こっちのテンションが一気にゼロになりました。


 警官が聞こえないフリをしてくれていたので、自ら幕を下ろすことにしました。





 オイラ 『おっちゃん、もう良いよ…もう…良いんだよ…』









 飲み会に遅刻したことは言うまでも無い。




    







■ 闘病生活夏の陣 〜告知〜


 学生から社会人になって、休みが激減しますよね。


 春、夏2ヵ月間ずつの長期休みがある大学生活なんて、懐かしいを通り越して、あれは実は夢だったんじゃないかな?とさえ思えてきます。


 社会人になると、長期休暇といえば、年末年始、ゴールデンウィーク、夏期休暇くらい。


 しかしそれも、1週間あまりだったり、どこへ行っても激混みだったりと、微妙極まり無いです。


 そして、次に2ヶ月間も休めるとしたら、定年退職後か、失業した時だけというのが現状。


 それだけに夏期休暇は貴重なわけで、自宅療養なんぞに費やしている場合じゃないのですが…。




 オイラ 『いつ夏休み取りましょうかねぇ〜?楽しみだ〜♪』


 暑いさかりにビールを飲みながら、先輩達と話をしていました。


 我らの仕事は、夏期休暇は作業の暇をみて取ることができ、6〜10月くらいの好きな時期を選べるのです。旅行でもと考えていたので、オイラはウキウキでした。


 先輩 『夏休みも良いけど、お前、目が赤いぞ?』


 『マジっすか?ひどいです?』




 『まぁ、結膜炎だろうから眼科いっておいたら?目の病気は、悪化すると恐いからさ。』


 『ですねぇ〜。明日行ってみます。』


 先輩に指摘されて気がついた目の赤み…


 実はこいつが、とんでもないことになる前兆だったのです…




 翌日、一応眼科に行ってみました。


 受付のお姉さんに保険証を出しましたが、こちらが笑顔なのに、実に真顔で対応されました。




 『と、とりあえず…こちらへ…』




 …何でしょう?待合室で、他の患者達と違う席に座らされました。


 あれれ〜?患者が多すぎて、イスに座れない人がいるってのに、このソファーはオイラだけですよぉ〜?


 これって俗に言う、『VIP待遇』ってやつなのかなぁ〜?




 まぁ、少し考えたら、待合室にVIPなんてあるわけないし、自分にVIPの要素なんて無いわけで…




 診察室に入ると、開口一番、医者に言われました。




 医者 『うわっ!こりゃまたヒドいなぁ〜』


 オイラ 『えっ!?』




 『えっとね、流行性角結膜炎です。通称、はやり目って言うのね。』




 流行性なんちゃらは聞き取れませんでしたが、はやり目だなんて、ポップなネーミングの病気みたいです。


 酷いと言われましたが、はやり目なんて病名じゃ、たいしたことねぇ〜だろうと安心していました。


 しかし、医者の次の一言で、認識が激変しました。




 『じゃあ、ちょっと見ましょうか。ここにあごを乗せて…




 …あ〜やっぱりヒドいね…














 …ん〜これね、
角膜が剥がれますよ。』









 『( ̄□ ̄;)!! えっ!?今何て?』




 『いや、だからね、角膜が剥がれますよ?』


 『はぁ!?角膜が剥がれるんですか!?』




 『剥がれるますねぇ〜。』


 『それって失明とは違うんですか?』




 『あはは。違う違う。』


 『じゃあ、見えるんですね?』




 『あ〜剥がれている間は、見えないかもしれません。』


 『いやいや!えぇ〜!分かんないですよ!痛いんですか?』




 『あ、それはね〜痛いですよ、きっと。かなり痛いでしょうね。』


 『なんだよ、もう。じゃあ剥がれても平気なんですか?』




 『あぁ〜それは平気でしょう。まず治りますから。ただねぇ〜やぢまそさんの場合は、今右目だけが赤いでしょう?』


 『あ、あぁ〜そうですね。左目は正常じゃないでしょうか。』




 『正常ですね。これがね、左目にも感染るとね…完治に1ヶ月はかかります。』


 『全治1ヶ月〜!?そんなにかかるもんなんですか!?』




 『いや、普通はかかりませんよ?2〜3日で治るケースもあるし。ただ、やぢまそさんの場合は、角膜が剥がれるレベルですから。』


 『ってか、本当に剥がれるんですか?』




 『それは間違いなく剥がれますね。』




 どんな太鼓判だよって感じですが、散々に言われてしまいました。


 結膜炎の目薬をもらって帰るつもりが、何と全治1ヶ月の告知。意味が分かりません。ただ、ひどく感染力のある病気なので、注意事項をたくさん聞かされました。(次回の日記『闘病生活夏の陣 〜病状説明〜』を参照)




 参ったなぁ〜と思いながら、診察室を出ると、受付のお姉さんがすっ飛んできて、オイラを例のイスに座らせました。


 改めて良く見てみると、『はやり目の患者さん専用です』の張り紙が…


 これってVIPどころか、隔離じゃねぇ〜か!




 オイラの闘病は、始まったばかりです。




    







■ 闘病生活夏の陣 〜病状説明〜


 眼科の待合室でも、隔離される存在になっていまして、こんにちわ。(笑)


 いやはや、眼科とはいえ、病院で隔離されたのは初めてです。



 そういえば医者も、オイラを診察した後に、これみよがしに手を消毒していました。


 院内感染なんて、しゃれにならないので、当然と言えば当然なんですけどね。




 一通りの診察が終わった後に、医者に病気の説明を受けました。


 はやり目、驚愕の実態が今ここに…




 医者 『やぢまそさん。この病気はね、もの凄く感染力の強い病気なんですよ。』


 オイラ 『はい。』




 『ですからね、治療も大事ですが、まずは他人に感染さないことが第一です。』


 『なるほど。』




 『会社勤めですよね?』


 『はい。』




 『休みましょう。』


 『えっ!?1ヶ月もですか?』




 『正確には、感染の心配が無くなるまでですが、相当期間になると思います。』


 『いや、それは無理ですよ。今、凄い忙しいんです。』




 『いいですか、やぢまそさん。仮に今、やぢまそさんが目を触った手で、机に触れたとします。誰かがその机を触れて、その手で目を触ったとします。それだけで感染する病気です。』


 『マジっすか?』




 『マジです。(笑)』


 『すみません、驚きのあまり、マジとか言ってしまいました。』




 『あはは。しかもね、この病気は、潜伏期間が1〜2週間くらいあるんで、自分が発病した時には、周りの人達に感染させてしまっているというケースも珍しくないんです。』


 『それって、僕が赤い目をして出社して、しばらくしてフロアのあちこちで発病していたら、明らかに犯人は僕ですね!』




 『犯人って…まぁ言いたいことは分かります。そういうことになりますね。』


 『休みます。それはシャレになりません。』




 『休めるんですか?』


 『休みます!』




 『それが良いでしょうね。それと、お家でですが…』


 『はい。』




 『タオルはやぢまそさん専用のものを用意、目を拭いたティッシュなんかは、家族に触れないようにビニールに入れて捨てること。手は石鹸で念入りに洗うこと。』


 『はい。』




 『それから、目薬を2種類出しますが、家族と共用しないこと。』


 『はい。』




 『それと、右目専用の目薬ですので、左目には使わないこと。』


 『えっ?右目専用とかあるんですか?』




 『どちら専用の目薬って意味じゃなくて、発病している右目用に使う目薬なんで、万が一左目にも使ってしまうと、目薬を媒体に感染します。』


 『えぇ〜!目薬越しに感染るんですか?』




 『感染ります。それから大事なことを言っておきますが…』


 『はい…』




 『目薬を2種類出しますが、感染を予防する目薬と、赤みを抑える目薬で、病気を治す薬じゃないんです。』


 『えっ…?』




 『意味が分かりますか?』


 『分かりません。』




 『病気を治す薬は無いってことです。』


 『ええっ〜!!??』




 『今は、はやり目を治す薬は無いんです。』


 『じゃあ、どうしたら良いんですか!?』




 『我慢ですね。(笑顔)』


 『マジっすか!意味が分からないんですが!?』




 『しばらくすると、身体の中に免疫ができるので、それで自然に治るのを待つしかありません。』


 『つまり…耐えよと?』




 『我慢です。(笑顔)』


 『痛みがあるんですよね?』




 『痛み止めも出しておきますので、我慢が出来なくなったら飲んで下さい。』




 21世紀だというのに…たかだか眼病一つ治すこともできないのか、現代医学わぁ〜!




 こうして、医者からの病状説明が終わったわけですが、真夏の最も長い日は、まだまだ終わらないのです…。




    







■ 闘病生活夏の陣 〜捕獲〜


 医者から告知された様々な衝撃的な話と、今のところ目が赤いだけの自分のギャップに、戸惑いがあったりします。


 医者は、ああ言ってはいたが、本当に角膜が剥がれたりするのか?と…。


 まぁどちらにせよ、経過を見守るしかないよなぁ…。




 …などと考えながら、眼科から原付で帰宅しておりました。


 今のところ、視力が落ちてはいないので、運転に支障はありません。


 ブビビビ〜♪と音を鳴らしながら、商店街を抜けると、一時停止がある交差点に差し掛かりました。




 この交差点は、非常に見通しが悪く、たとえ一時停止じゃなくても、ここはちゃんと止まらないと死んじゃうわな…といった交差点でした。




 ブレーキをかけて減速していると、電信柱の影に隠れて、 腐れ 白バイが虎視眈々とこちらを見ているじゃないですか!









 ┐(´〜`)┌ やれやれだぜ…





 ホントに、何なんですかね…コイツらのやり方は?




 警察なんてものはさ、あくまで交通ルールを守ってもらうために、違反者を捕まえて罰則をかけるわけですよね?




 この 腐れ 白バイなんて、もう捕まえることが目的になってしまっているわけですよ。



 本末転倒っていうか、それで良いのか、公務員!と問いたい…









 お前の正義はどこにあんだよ!電信柱の影に落ちているのかと問いたい…









 まぁそんなヤツに捕まるのはゴメンですので、停止線で止まります。


 でもこの交差点、視界が悪過ぎて、停止線で止まっても左右確認ができません。


 一度停止線で停まり、徐行して前に出て左右を見る必要があります。


 オイラは左右を確認し、ブビビビ〜♪と発車しました。









 パウゥゥ〜〜ン!!





 いつ聴いても胸クソの悪いサイレンを鳴らし、 腐れ 白バイが追いかけてきました。




  腐れ 白バイ 『そこのバイク、停まりなさい』














 電信柱の影の住人が、何を偉そうに停まりなさいだ、ゴラァ!!









 何だか良く分かりませんが、


 眼病への不安と…


  腐れ 白バイの隠れていた姿へのムカつきと…


 サイレンに驚いたことのムカつきと…


 慢性的な我が街の警察へのムカつきとで…




 やっぱりムカついちゃいました。(そのままだ)




 逃げても仕方ないので、素直に停まり、ヘルメットを脱ぎました。


 オイラの右目を見て、一瞬ひるんだ 腐れ 警官でしたが嬉しそうな馬鹿面で話しかけてきました。


 あたかも、やっとおやつを貰えた子供のような顔で…。




 警官 『あそこの交差点、一時停止なの気が付きました?』


 オイラ 『元々知っていました。』




 『そうなんだぁ〜じゃあどうして停まらなかったんですかぁ〜?』


 『はぁ!?ちゃんと、停まったけど!?』




 『いやいや、私見てましたから〜停まってませんでしたよぉ〜』


 『停まったって言っているだろ?』




 『ちゃんとね、停止線で停まらなきゃダメなんだよ。』


 『一度、停止線で停まってから、再徐行したろうが!』




 『停まってなかったよ。』


 『あぁ!?何を根拠に言うんだよ!』




 『こっちは見てたんだよ!』


 『こっちも見てたんだよ。』




 『何をだ?』


 『警官だよ、警官。』




 『何を言っているんだ!』














 『何をってなぁ…電信柱の影に白バイ隠してよ、交差点で一時停止するかどうかを、ぼけぇ〜と見ていた暇な警官を、見たって言ってんだよ!』




 『…』









 『暴走族一人すら捕まえる根性もないくせに、一時停止が停止線だったかどうかってことの論議をしたくてさ、電信柱の影に隠れて見ていた警官をよ、俺はずっと見ていたって言ってんだよ!?』




 『…』









 『白バイが隠れているのに気が付いているのに、道交法無視する奴がいますかってんだよ!』




 『…』


 『どうなんだよ!』




 『とりあえず免許証を出しなさい!』


 『停まったって言ってんだろ!?』




 『出しなさい!』




 こんな押し問答が延々続き、結局免許証を取り上げられまして…









 免許証をじっと見た 腐れ 警官は、凄いことを言ってきました。




 『おい!』


 『あぁ!?』




 『お前、俺より一つ年下だな?』


 『…おめぇの年なんか知るか!だとしたら何だってんだ!』




 『お前はなぁ…














 目上に対する口のきき方がなっていないんだよ!』  
























 ブチィ!!





 (何を言ってんだ、コラァ!てめぇのどこに、敬意を払わなきゃと思わせる要素があるっつんだよ!アホか!)




 普段は警官に限らず、目上の人にはきちんと敬語を使いますが、序盤から喧嘩モードの我々に、そんなものを使う要素がありません。




 こちらは一向に納得していないのに、強引に切符は切られてしまいました。




 『おい…』


 『あぁ!?何だ!?』




 『てめぇ…覚悟しておけよ?』


 『何の覚悟だ?言ってみろ!』




 『この取締りの一部始終を、しかるべき機関に問おうじゃないか』


 『!』




 『俺は今でも納得できていないんだ。あるんだろ?そういうの?』


 『……』




 『答えろよ…』


 『やぢまそさん…』




 『あ?』


 『やぢまそさんもさ、ほら、住所この辺りじゃないですか?』




 『…だったら?』


 『ほら、自分の町なわけだし、もう少し気をつけて走ってくれればね…』




 『あ〜そうだねぇ、自分の町だねぇ〜。だからこそだよ。俺は物心ついた時から、この交差点だけは左右確認しなさいって言われて育ってんだよ。俺は今までそうやって生きてきたんだ。』


 『…』




 『それをアンタは、一時停止のかけらも無かったようなことを言うわけだ。だから問おうって言ってんだよ。覚悟しておけよな!!』


 『…』




 何も言えなくなった警官を置いて、オイラは自宅へと帰っていきました。




 現役の警察官を、何人も友人に持っているオイラは、


 『警視庁のサイトから、実名で投書されたら、大ダメージ!』


 『東京都公安委員会に投書されても、結構痛いかも…』



 などと言う声を聞いていました。




 帰宅してすぐに投書してやろうかと思ったが、冷静に1日置いて、それでもブチ切れモードだった場合には、投書してやることにしました。




 この判断が、吉と出たのか凶と出たのかは分からないが、結局投書せず終いで、この件は終わったのです。




 理由としては、一晩寝たら、どうでも良くなっていた…と言いたいところであるが…









 その真実は、翌日起きたら、眼病がとんでもないことになっていて、投書のことなんて忘れてしまっていたということであった…。




 はやり目との戦いは、始まったばかりである…。




    







■ 闘病生活夏の陣 〜治療〜


 医者に呪いの告知を受け、 腐れ 白バイから、違反切符を貰って憤慨した翌日…。


 オイラの目は、呪いの通りになっていきました。




 朝起きると、目が開かなくなっていました。まつげのラインに沿って、目やにでビッチリと貼り付いていました。


 こんなことになったのは、大学1年生の時に、眼球を手術して以来です。




 『こ、こいつは、経験上大変なことになる気がするなぁ…!』




 とりあえず無事な左眼を頼りに、よろよろと洗面所へ行き、流水で目やにを溶かしながら、右目を開放していきました。




 『うぉ…!!??』




 朝っぱらから洗面所で奇声を発してしまいました。


 それもそのはず、やっと開いた右目は、昨日の段階では、だいぶ赤いなぁ…と思っていた白目部分が酷く真っ赤になっており、さらになんだかブヨブヨになって、黒目部分よりも前にせり出していたのです。




 『コイツはヤバいって…』




 会社に説明の電話を入れ、とりあえず1週間休んで様子を見て、随時報告を入れるということになりました。


 さて、いざ休んではみたものの、右目は痛かゆい感じはありますが、日常生活に支障はありません。


 ただし見た目がNGなことと、やたらと出歩いてウィルスをばら撒くわけにはいきませんので、自宅で療養しようと思いました。


 まずは、痛みが出るというのであれば、今日のうちにできることをやってしまおう。


 ということで、掃除や身の回りのことを片付け、一応病気についてネットで調べてみることにしました。




 『流行性角結膜炎』で検索すると、出るわ出るわの酷い知識たち…。


 昨日の医者に言われたことが、ほとんどそのまま書いてあるのですが、感染力の強さは半端では無い様で、ウィルスは消毒液にも強いと…。


 昔、小学校の洗面台のところに置かれてた、消毒用の洗面器。分かりますか?手首まで浸けるやつ。あれを媒介にして感染することもあるとか。




 消毒液越しに感染するのでは、消毒液の意味ね〜じゃんなどとツッコんでいましたが、もっと怖いのは、




 『治療の途中で止めてしまうと、視力が落ちたままになることがあります』




 おいおい、怖いじゃないの!ちゃんと完治するまで、通院しようと心に誓いました。


 その後、ネットなど見ていられたのはこの日だけで、日に日に目は腐るがごとく、おかしなことになっていきました。




 白目部分は、色は赤を通り越してドス黒くなり、その色はちょうど、カツオの刺身の血合いのよう。


 しかも、ブヨブヨでグチョグチョで、こんな奴、バイオハザードとかに出てきそうだなぁ…と言った感じ。




 そしてとんでもない激痛をともない、うなされる日々…




 基本的に、全く何もしていなければ耐えられるのですが、まぶたの中で眼球がちょっとでも動くと、『ぐあぁ…!!』と声を上げてしまいます。




 どれくらい痛いかと言うと、例えるなら、目にまつげが入ると、ちょっと痛かったりするじゃないですか?あれが同時に100本くらい入った感じ。しかも当然ですが、それらを取り除くことはできません。


 まぁ、痛みを例えてみたものの、誰もそんな状況になったことが無いから分からないというのが現実。(笑)




 丁度その頃から、視界は白い濃霧の中にいるように見えなくなり、まぶたを開いて眼球が光を認識すると、悲鳴を上げるくらいの激痛に襲われ、まぶたを開くことが不可能になりました。


 痛みで動けないので、ただただ時間が過ぎることを祈って眠ろうとするのですが、睡眠時も眼球は動くので、とてもじゃないが熟睡など出来ません。




 24時間、1週間以上、悶絶し続けました。




 折りしも2004年度夏期と言えば、歴史に残る猛暑でしたが、あまりの痛みにエアコンをつけることも、窓を開けることも忘れて一日過ごし、夕方に仕事から帰った親に、脱水症状で死ぬわよ?と言われたくらいでした。




 しかも、悪いことはさらに重なるもので、右目の痛みがピークになった頃、なんと左目も発病。


 医者に、左目に感染らないように気をつけるようにと言われてはいましたが、なんせ右目と左目はご近所さん。鼻一つ隔てただけで、すぐお隣です。


 睡眠時に、涙が流れ込んだだけで感染完了ですものね…。




 そうなってしまっては、痛みは倍以上。


 両目が痛みで開かないので視界はゼロである上に、発熱まで引き起こしました。


 右目が発病して左目に感染し、右目から遅れて左目の痛みが無くなるまでの約2週間、もう…なんて言えば良いんだろう…悶絶とかは使っちゃったし…そうだ…



















 生き地獄




 って感じですかねぇ…。


 寝ても覚めても、うわごとのように、『もう殺してくれ…』と連呼していたのを覚えています。(苦笑)




 両目が開かないので、通院するのも一苦労でしたが、発病してから10日くらいたった時の事…




 医者 『う…ん、相変わらず酷いことになっているねぇ…。こりゃ痛いでしょ?』


 オイラ 『えぇ…もう辛くて…』




 『だろうなぁ…。僕も長年眼科をやっているけど、ここまで酷いのは珍しいもの。』


 『あぁ、そうなんですか?でも、そうですよね…こんなに凄い症状にみんながなる病気なら、もっとメジャーだと思うんですよ』




 『あはは。違いない。』


 『あ…と、先生。痛み止めがもうすぐ無くなるんで、また頂きたいんですけど?』




 『うん…どう?効いている?』


 『えっ?あ…と…最初は効果があったと思うんですけどね、最近は飲んでも痛いんですよね…』




 『だろうねぇ…。良いよ、もう飲むの止めましょう。』


 『えぇ?いや、だって痛み止め飲まないと…』




 『すでに効いていないでしょ?』


 『えぇ、まぁ…』




 『僕もね、気休め程度に出しただけですから。』




 『何ですって!?』




 『まぁ効果が全く無いって事は無いんだけどさ、これくらいの痛みになってくるとね、鎮痛剤飲んでも、あまり意味が無いんだよ。身体に負担もあるし、飲まないでいきましょう。』




 出されていた薬はロキソニンである。ロキソニンが効かないなんて、どんな症状だよ、俺!って感じです。




 『それとねぇ…ちょっと目を大きく開いてね…あ…、やっぱり偽膜が出来ているよ』


 『ギマク?何ですか?』




 『ん…?目にね、膜が出来ているのよ。これがあるとダメなんだなぁ…。よし、引っぺがそう』


 『えっ…!?』



 言うが早いか、二人の看護婦がオイラの後ろに現れ、二人がかりで頭を掴みました。


 そして医者は、綿棒を取り出して、真剣な顔でオイラを正視してきます。




 『え!?い、いや、先生!あのね、目を開くだけで痛いんですよ。もう、すげぇ…痛いんですよ。』


 『…』




 『いや、無理だって。何で?いや、無理だって!無理無理!』


 『…はい、動かないでねぇ…』




 『先生!先生!うががががぁぁぁああああああ…………!!!!!』




 『しっかり押さえてて!』




 看護婦達 『はい!』




 『あがぁ!!あがががぁぁ………!!!』


 『…はい、あと半分くらいだよぉ…』




 『%∞●⊆*■↓◇†∬〜〜!!!』


 『はい、終わり…きれいに取れたよぉ…♪これで、すぐ良くなるからね。』




 おそらく1分前後くらいだった処置時間ですが、10分以上にも感じられ…


 危うく、医者をぶん殴るところでした。(苦笑)



 しかし翌日、今まで悶絶していたのが嘘の様に、痛みが全く無くなってしまいました。


 結局、土日を含めて、丸14日間休んでしまい、夏期休暇と有休を総動員して、オイラの夏は終わりました…。


 しかも初出勤は、偽膜を除去した翌日の土曜日。


 これ以上の作業遅延は許されないと呼び出され、目が良く見えない状況でパソコンと闘い、メールチェックだけで半日以上かかりました。




 この病気は、はしかやおたふく風邪と同じで、一度かかると終生免疫ができて、再発はしないそうです。


 しかし、型の違うウィルスの場合は、感染もありうるそうです。


 もしこれで、再度感染したら、どんな確率なんでしょうね…。100万円もらっても、同じ体験はしたくないですが…。


 もっとも、ここまでの症状になる人も珍しいらしいのですが…。




 つくづく、ネタの神様に憑かれていると実感してしまいます。




    


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