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不定期日記 (2000年以前)



● 初日の出を見に…

● 爆走国道16号

● 内定者懇親会

● 内定式へ向けて

● レゴ敗れる…

● 犯人逮捕

● 立ち入り禁止区域?

● 高学力=賢い?





■ 初日の出を見に…


 初日の出を見ようと、友人と二人で高○山に向かいました。もっと早くに家を出ようと思ったが、何だかんだで朝4時を回っていました。


 大急ぎで、行かなきゃ!と家を出て行きましたが、高○山に近づくにつれて、なにやら道が混んできています。それもそのはず、高○山の駐車場のキャパを遥かに超える車の群れ…。これから新年駐車場戦争が起こることは、なにより自明でした。




 とにかく車、車、車…。高○山の純正(?)駐車場に停めることを断念した我らは、長蛇の列の途中途中にある近隣の民家の庭に停めることにしました。


 需要に合わせて、供給側は足元を見やがるもんで…駐車料金2,000円…。かなりボリ過ぎ…。しかし駐禁を取られるとどうなるか、誰よりも知っているオイラは、迷わず入れることにしました。




 東京の住宅事情も省みないこの辺の民家は、ため息が出るほど庭が広く、次々に車が入場してきます。それを誘導するババァ達…。


 駐車完了した車から、『2000円です』って徴収して…。結構手際いいんだなぁ〜。




 でも…あれ?車庫入れ終わったのに、オイラ達の車だけ、お金を取りに来ない…。




 まだかな…まだかな…




 ババァ共は何してるんだよぉ…。ん〜と…、うはぁ!沢山入場してきて、てんてこ舞い(死語)だよ〜。まだかなぁ〜。




 ……。




 ……。




 ……。




 ……そのとき、相棒が物凄いことを口走る。



















相棒 『…いいんじゃん?』




 …すみません。相棒のせいにしたが、正直オイラも思っていた。新年を、それもミレニアムイヤーを迎えたとたんの背徳感…。


 いいのかなぁ…いいんです!!取りにこない方が悪いんです!




 こそこそと車を出た我々は、もしバレたら、




オイラ 『えっ?後払いじゃないんですかぁ〜?』




 って言うことに決めて、何食わぬ顔で立ち去ることにしました。




 ……。




 ……。




 ……大成功!!なんだかメチャメチャウキウキしてきた。悪いことをしたのにお互いに、




『なんか、今年は良い年になりそうだねぇ!?』


『ホントだね!』




 なんて言い出す始末。調子に乗った我々は、よせばいいのに高○山の徒歩登頂を目指して歩き出した。




 ケーブルカーの料金が勿体無い…。駐車料金で得したんだから、それくらい払えば良いのにと、お思いのことであろう。…まったくその通りである。


 しかし、我々には勢いがあった。最初は駆け上がる位であった。


 でも無理。登山そのものが無理。足は痛いし、何しろ暑い。真冬の真夜中だって言うのに、暑くてダウンジャケットが着ていられない。


 目の前のヤンキー入った兄ちゃんなんて、タンクトップで歩いている。どんなに季節感の無い子供でも、ここまでは普通無い。弱音をこれ以上無い位吐き、かろうじて登り切った。


 え〜と、初日の出は結構きれいだった。以上。




 さて帰路につくなかで、相棒がおもむろに言った。




『その赤いダウン、リバーシブルでしょ?あれだな、裏返して…』


『あ〜、オッケー、オッケー!皆まで言うな!』




 オイラは相棒の言葉を止めた。何が言いたいか、すぐにわかってしまった。まるでトルシエジャパン並の意思の疎通である。内容はこうだ。




『君の赤いステキなダウンジャケットは大変良く目立つ。せっかくリバーシブルなのだから、どうだい?裏返してはみないかい?


 そうすればほら、真冬の夜空に赤く映える初日の出の桧舞台を、ジャマすることなく堪能できるじゃないか。




 まぁそれと、これはどうでも良いことだが、




















 駐車場のババァに、俺達だってことがバレないよ?』




 迷わず裏返すオイラ。これで万全。駐車場に行き、エンジンをかける…。景気良く鳴り響くエンジン音の中、振りかえると窓からババァが覗いていた。今にも




ババァ 『え〜と、あなた達…』




 と始まりそうな顔である。オイラは大きく窓を開け、




『ありがとうございましたぁ〜!!!』




 と叫ぶと、思いっきりアクセルをベタ踏みし、逃走を始めるのであった…。




  







■ 爆走国道16号


 急いでいた…。とても急いでいた…。卒業研究のために、今日相棒と約束したのは、大学に1時過ぎに集合ということであった。


 しかし起きたのが2時過ぎ…。この上ない遅刻っぷりであった。相棒はそういうことに文句を言って来ない。それがまた逆に恐縮してしまうのである。遅れるという電話を入れ、いざ大学に向けて大暴走が始まった。




 自宅を出て、10分もたったであろうか。国道16号に出た。片側2車線。


 とにかく1分でも早く到着したいオイラにとって、前をトロトロと走る車は、ジャマ以外の何でもなかった。


 黒いホンダのCR-X。どう考えても普通に走っているこの車を、勝手に『ドン亀』と名づけたオイラは、ブチ抜くことにした。(CR-Xに乗っている方、ごめんなさい)




 片側2車線とはいえ、左車線に路駐の山が出来ていて1車線埋まっているこの道路は、実際問題ぶち抜くことなどできない。


 しか〜し!!今日のオイラは違っていた。路駐の途切れを見つけて一度左車線に入ると、アクセルベタ踏みからの鬼加速で前に出る。ドン亀の前に出ると、一気に右車線に復帰して試合終了であった。




 前方の視界が開け、にんまりとしていたオイラに、予定外のリアクションが返って来た。




 パパパ〜パパッパパパッパパッパ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!




 物凄いクラクションの嵐。もちろん犯人は、後方のドン亀ことCR-X。どんな小僧が乗っているのかは知らんが、まさかオイラのスモーク&ローダウンで、ヤンチャ仕様のインスパイアに喧嘩を売ってくるとは思わなかった。


 どう考えてもオイラが悪いこの状況。普通なら自粛すべき、反省すべきな場面であるが、妙なハイテンションのオイラ。鳴り止まないクラクションにブチ切れて、物凄い行動に出た。




 運転席側のパワーウィンドを全開にすると、後方に向かって身を乗り出して叫んだ。









オイラ 『んだ、コラァ〜!!ヤンのかテメ〜〜〜!!!!!!!!』




 まさしく、!マーク8つ分の叫びであった。しかも、こともあろうか、頭まで完全に乗り出して、後方に天高く中指をつき立てた。


 今から考えると、自分は何をやっているんだろうと思うが、その時はそうする事が当然であるかの様に感じられた。


 一気にアクセルを踏み、ドン亀をちぎると、信号をかけ抜けた。赤信号に引っかかるドン亀。




『ケッ!アホタレが!!』




 ルームミラーを覗きながら、悪態をついていた。




 次の信号で待っていたオイラは、後方で信号待ちを終えて近づいてくるドン亀を見ていた。ルームミラー越しに接近するターゲット。




 相手が近づいてくるにつれ、否応無しにオイラの心音は、どんどん高まって行く。


 ドン亀は、オイラの左に横付けすると、いまだにしつこくクラクションを鳴らしてきた。




 ボルテージは最高潮!あまりにしつこい小僧に、オイラはマジ切れした。














『ぶっ殺す!!』




 ドアノブに手をかけ、『白昼!交差点信号待ちの惨劇!!』に向け、戦闘準備に入ろうかと、隣りの小僧を視殺しかけたその瞬間、オイラは叫んだ。









『てめぇ、今すぐ殺ってやんから…ぇえ〜〜!?』




 ……。




 ……。




 ……萎えちゃいました…




 人間って、完全ぶち切れモードから、こんなに一気に萎えるもんなんだぁ…って、そう…自分でもヘコみました…。




 これでもオイラは空手家だ。大学ではテコンドーもやった。でもダメだった…。




 ドン亀の小僧…いやさ、CR-X様から覗いてくる御方は…




 マトリックスのキアヌ=リーブスの様なサングラスをかけ…









 こっちをしっかりと見据え、天高く中指を突き上げながらクラクションを鳴らし続ける…














 その腕は、女性のウェストほどの太さがあり…



















 その体躯は、どうやって、CR-Xなんかに乗れたんだ?と思える巨体であり…



















 その正体は、同じ霊長類ヒト科か自信が無くなるほど怖い、スキンヘッドの黒人でした…。




 …なんで?…ねぇ、なんで?なんでアンタがそんな車乗ってんのよ?




  







■ 内定者懇親会


 内定も出て、卒業研究に打ち込んでいたところであるが、内定者懇親会なるものがあるそうな。


 なんでも…飲み会らしい。ほうほ〜う。じゃあ行ってみるか。


 服装は…?自由か、いいねぇ〜。まぁこういう時の自由ってのは、スーツを着て行けば間違い無いわな。4月からお世話になる会社だから、こうやって真面目さをアピールさ!ってな感じです。









ご案内

※ ご案内のイメージ図




 で、真面目さって書いた矢先に、目が覚めたら昼過ぎ…。ん〜、会社が我が家の隣なら間に合うのになぁ〜。





 ……遅刻確定かぁ〜!!(涙)



 どうすんべ?とりあえず…熱出た?そういう設定で行くか?でもなぁ〜、入社前から仮病ってのも、先がおもいやられるぞ、俺!


 …タダ酒を飲みたいもんなぁ〜。却下だ!とりあえず行こう!!




 電車に乗り、先輩に電話してみる。奮闘記でお馴染みのあの人だ。




オイラ 『なんかねぇ〜、今日内定式なんだけどね、お寝坊しちゃったのよ。』


先輩 『……アホだなぁ…。そんなことしていると、奮闘記に戻らされちゃうよ?(笑)…とりあえず人事に電話入れておけよぉ。』




『そ、そうね。ありがとさん。』




 そして人事に電話をしてみると




『えっと内定を頂きました、○○大学のやぢまそですけど…。なんか、内定式に遅れちゃいそうなんですけど…。』


人事の方 『はぁ!?えっ、えっ?…どうしたのですか?』




 …当然のリアクションですね。とりあえず車両の端っこで携帯を持ちながら、奮闘バカは、




『えっと…ちょっと寝坊しちゃいましてぇ…。』




 今思うと、研究室がどうしても抜けれなかったとか言っておけば良かった…。とにかく呆れられながら、奮闘内定者は会社に着いた。




『この部屋で説明を受けて下さい。』




 人事のお姉さんに連れられて、ドアの前に立った。ノブをひねり入ってみると、真っ暗で、スライド見ているスーツな人(新人風味)が、いっせいにこっちを見た。




 入社後に同期の皆に聞いた話だが、その時のオイラは、不機嫌そうな顔、遅れても堂々と席に着く、濃い青のシャツ、茶パツなどが相まって、とても同じ内定者とは思われていなかったらしい。


 たしかに不機嫌だった気がする。そんな感じで説明を受け、その後、場所を九段下に移して、パーティが始まった。





 立食パ〜ティ〜。とても楽しい。もう酔い酔い。だってタダ酒なんですもん。おもむろに日本酒を注文する女の子。なれなれしく肩を組んできた男。いやはや、パ〜ティ〜ですなぁ…。


 そこでオイラを呼び止める声が…




謎の声 『おい、お前…!ん〜?な〜んだ、その頭はぁ〜?』




(…んだよ〜人が楽しく飲んでんのによぉ〜、酒入ったからって、俺にからんでくんじゃねぇ〜よ。誰だ?……ゲッ!ま、マジっすか?)




『あ!ど、ど、どうも!お疲れ様です!!』




 ウィスキーの水割りを転がしながらやって来たのは、我らがボスであった。




ボス 『お前、面接の時、そんな頭だったか?んなわけないよなぁ。俺はな、全員のこと覚えているんだぞ〜。』


『は、はぁ…。』




 蛇に睨まれた蛙(過去の記憶、再び)である。




『お前、そんなに茶色が好きなのか?』


『は、はぁ…。まぁ…。』




『そっか、そんなに良いとは思わないけどなぁ…。ふん、まぁいい…。』


『え!?あ、ありがとうございます!』














『今度の内定式までに、黒くして来い!』


『……え!?えぇ〜!?あ、いや、えぇ〜!?』




 それしか言葉が出なかった。染めてから、約1週間後のことであったという。




  







■ 内定式へ向けて


 内定者懇親会が終わって、数ヶ月ののち、今度は内定式なるものが開催された。


 内定式…内定式…内定式……。オイラの記憶がたしかならば…なんか大事なことがあったはず…内定式に忘れちゃいけないモノが…。


 内定式開催日の朝、前回の様に遅刻はしまいと早起きし、ベッドであぐらをかきながら悩んだ。


 う〜ん、う〜んと言ってみたが、結局、ハッチャけなかったので(古)、まぁいいやと思い、ざぶぶ〜んとシャワーを浴びた。タオルで身体を拭きながら、鏡に映った自分を見て、なさけない声で叫んでみた。




オイラ 『あぁ〜、あぁ〜!そ、そうだった!やべぇ〜!髪のいろぉぉおお!』




 そう、そうなのだ。明らかに茶色いぞ。ってか、前回は茶パツで怒られたのに、今日はさらに金でメッシュが見え隠れ…。


 これはさすがに許してもらえないであろう。だって前回、ボス直々に黒くして来いって言っていたし…。さっそく欠席の連絡を入れようと思ったが、それもまずいので、なんとかすることになった。(逃げようとしてばっかりだな、俺…)









禁メッシュのイメージ図

※ 禁メッシュのイメージ図




 親父やお袋が使う整髪料の棚を引っ掻き回してみる。たしかあったはず。あれが…。




『あった!これだ!』




 オイラが手にしたのは、白髪染めスプレー。これをたっぷり塗って行ったら、何とかなるのではないだろうか?




 シュ〜〜〜……こっちもシュ〜〜〜……後ろもシュ〜〜〜……うぉ!顔にかかった!!……シュ〜〜〜


 一通りスプレーした後、いざメガネをかけて見てみると……




『レ、レ、レ、レゴォ!!うっひゃっひゃっひゃ!!レゴォ!!』




 自分で自分の頭に爆笑。そう、スプレーでヘルメット状に固まり、真っ黒でバリバリになった頭は、さながらレゴブロックの人形のようだった。




『おいしぃ〜!今日は、レゴ頭で自己紹介通していこ〜っと。ネタ男NO.1の座はいただきだな!』




 おいしいって何だよ!?ってツッコミは無視で、レゴ頭の内定者は、そのまま電車で内定式へ向かって行った。




  







■ レゴ敗れる…


 話は、レゴになったところから。


 今日は明らかに、同期一のネタ男になれるはずであった…。(それって嬉しいのか…俺?)


 しかし、惜敗することになる…。




 内定式は、内定者懇親会の時とは違い、きちんとしたイベントである。式典もあり、ボス(社長)からありがたいお言葉もあるし、金メッシュの小僧が来てはいけない場所であった。


 よく気が付いたよ、俺…。


 ありがとう鏡…。


 君のガンバリを忘れないよ、スプレー君…。


 そして、そのスプレーを一缶全部使ってゴメンね、親父…。




 一通りの式典を終え、またも懇親会と言う名の立食宴会。ってか、式典のことなんて、ビタイチ覚えていない。ぶっちゃけ、式典があったかどうかも定かではない。


 そして立食パーティーだが、これも一つしか覚えていないのだ。そう…ヤツのことだ…。


 人事部長の司会のもと、会はどんどん進んでいく。前回の内定者懇親会同様、自己紹介タイムがやってきた。


 前回もやった自己紹介だが、内定式から参加した人もいるので、もう一度ということであった。前回の自己紹介で、趣味や特技などを話しているので、みんなネタに困っていた。



 しかし、オイラは大丈夫。だって、この頭がありますもん…。レゴトークで、掴みは上々。なかなかのトークをした。(つもりであった)


 終わった後で、スプレーが耳に付いて、黒くなっているって!などと突っ込まれ、盛り上がりにもことかかなかった……が…。





 ヒデ…そう…入社後に、オイラがヒデと呼び、会社の同じ部の一員として頑張っていく男だが、この時はまだノーマークもいいとこだった。


 この男の自己紹介は、熾烈を極めたものであった。




ヒデ 『自分の中のニュースということで……実は先日、僕のウチに空き巣が入りまして…。』




 なんというテーマをぶつけてくる男なんだろう!オイラは…いや、全員の心は、彼のトークにがっちりキャッチされた。




『ちなみに僕はこの時、2階の自室で寝ていました。』




 みんな、黙って聞いていました。




『空き巣は、1階の窓を割って進入してきました。ちなみにこの時、僕はこの音でも起きていません…。』


『起きろよ…』




 …あの時、何人が心の中で突っ込んだであろうか…。




『空き巣は、妹の部屋を荒らしました。妹の部屋は、2階にあって、僕の部屋の隣なんです。後で見ましたが、散々荒らされていました。しかし、僕はこの音でも起きていません…。』


『いいかげん、起きろよ…』




 …あの時、何人が心の中で突っ込んだであろうか…。




『空き巣は、とうとう僕の部屋にやってきました。そして枕元にあった財布を盗んでいったのです。やはり、僕はこの音でも起きていません…。』


『それは起きろよ〜!!』




 …あの時、何人が心の中で突っ込んだであろうか!!




 気分はドリフ状態。『志村ぁ〜!うしろぉ〜!!』と叫びたい気持ちで一杯です。




『そして僕は目を覚ましました。僕は、空き巣が去った後の家中の惨事に驚き、そして鏡を見た時に愕然としました。なんと僕の顔には……』




皆が固唾を飲む…。



















空き巣によって落書きがされていたのです…。』




 止まっていた時間が急に動き出した。


 もう、みんな大爆笑!オイラも、『んな、アホなぁ〜!!』と、突っ込みました。




『僕はその後、帰ってきた家族にこっぴどく言われました。部屋を荒らされた妹には、散々に怒られました。


「ふぅ〜ん…寝てたの…?空き巣が来ればさ…犬だって起きて鳴き声をあげるよね…?番犬以下だね…」


と言われました。』





 ヒデよ……お前は最高だよ。ずっと仲良くやっていこうな…。 (* ̄m ̄)ぷぷぅ!!




  







■ 犯人逮捕


 ヒデが爆笑の渦を作った内定式から、数ヶ月後が過ぎた2000年4月1日。


 オイラを含めた27名は入社式を迎え、変わり者というより変な奴揃い 濃いキャラ揃いの同期達と共に、社会人としての人生をスタートすることになった。




 入社後の研修中は、毎朝スピーチの時間があり、ネタを考えるのに苦労していた。(オイラは毎日がネタだから…)


 面白い話をする者、訳が分からん話をする者、時代を先取りし過ぎて講師にダメ出しをされる者もいたが、我らがヒデは期待を裏切りません。




ヒデ 『えぇ〜と…内定式にですねぇ、我が家に空き巣が入った話をしたと思うのですが…つい先日、犯人が捕まったらしいです。』




ヽ(*´∇`*)/ キタァ〜!!




『親から連絡を受けまして、私の顔に落書きをした犯人は、どんな奴なのか?と思っていたらですね、なんと…



















 ブラジル人5人組だったらしいです。』




 一同、大爆笑。ヒデめ…マジで良いネタ持っているよなぁ〜。




『まぁ、空き巣に入られた時には、散々な言われようだったという話をしたと思いますが、事情聴取に警察にも来たのですが…いかにもベテランな感じの刑事は、手帳にメモをしながら私に聞くわけですよ。』




刑事 『で、君は…事件の時にはどこで何をしていたの?』


ヒデ 『あぁ〜部屋で寝てました。』




『…はぁ?』


『いや、あの…自分の部屋で寝ていたんです。』




『えっ?部屋にあった財布を盗まれたんじゃなかったっけ?』


『えぇ、盗まれました。』




『えっ?えっ?盗まれていながら、寝ていたの?』


『みたいですね…』




『あ、そう…ん〜そうすると〜あれだなぁ…














これ、
空き巣じゃないねぇ。』




 警察、その通りです。(笑)




『妹には散々に言われましたが、警察が言うには、


『君、起きないで良かったよ。下手すると殺されたりするからねぇ。』


 とのこと。


 で、実際に犯人が捕まってみれば、ブラジル人5人組!?ホントに起きないで良かったと思います。




 何でも、豊橋で別の強盗をしたことで逮捕されたらしいんですが、なぜか私の財布を捨てずに持っていたらしいんですね。で、大学の頃の学生証が入っていたんで、余罪として見つかってしまったと。


 まぁ、財布を捨てなかったので馬鹿だなぁ〜と思いましたが、それ以前にこの5人組は、ちょっと異常でして…



 日本全国犯罪行脚の旅をノリノリでやっていたようで、私の家がある長野県を抜け、豊橋あたりで大きな仕事をと強盗に挑戦して、ついに捕まったのだそうです。




 この5人組、逮捕後に警察に連れられて、我が家に来たらしいんです。現場検証みたいな感じで。


 もっとも私は、就職して東京に来ていますので、後で親に聞いた話なんですが…




 事件の当日、我が家の呼び鈴を鳴らした5人組は、家が留守だと思い込み、我が家に入ってきたわけです。


 
ラテンの血が騒いだのか、犯罪の緊張感がそうさせるのか、物凄いハイテンションで大騒ぎをしていたらしいです。




 一通り家の中を荒らし、私の部屋に入ってきた時に、
まさか人がいるとは思わずにいたので、物凄いビックリしたそうです。


 しかし、枕元の財布を盗まれてすら起きない私を前に、やはり
5人はノリノリになったそうで…




 
寝ている私に、ペンでいたずらしたと…




 逮捕後に、
あのジャパニーズボーイは、おかしいぜ、ヒャッホ〜♪と言ったとか言わないとか…。




 とにかく私は、
耐え難い屈辱を受けたのです。』




 いやいや、ヒデ。君はいつもそんな感じですから。(笑)


 まぁ自分の顔に落書きはされても、20歳前で年頃な妹の部屋は、なんとしても死守しなきゃいけなかったよね…。


 ヒデと、その家族に幸あれ。




  







■ 立ち入り禁止区域?


 チャット…それはパソコン上でのリアルタイムな会話。


 チャット…それは未知なる人との出会い。




 チャット好きです。チャットソフトも入れていて、常駐チャンネルもあり、毎晩話しています。


 で、たまには新しい人とと思い、チャット専用のHPを覗いてみました。




 二人が会話しており、なにやら楽しそう。


 ハンドルネーム(インターネット上の仮名、ペンネームみたいなものです)が『雪うさぎ』『瑪瑙(めのう)』とくれば、自然とスケベ心も踊るってもんです!飛び込みで参加してみました!




 なお、途中で出てくる『おみくじ』というのは、このチャットサイトの機能でして、ランダムに今日の運勢を占ってくれるものです。


 以下、チャットのログをそのまま忠実に再現してあります。オイラの辛さを目の当たりにして下さいな。(苦笑)








 yajiman > 仲間に入れてもらえますか? [12/7(木) 0:04'4]
       (心の声:最初は謙虚にね…)


 雪うさぎ > もちろんですよ [12/7(木) 0:04'16]


 瑪瑙 > 誰でもいいですよ〜チャットは多い方が良いし〜 [12/7(木) 0:04'51]


 yajiman > はじめまして [12/7(木) 0:04'56]


 瑪瑙 > 初めまして〜 [12/7(木) 0:05'8]


 yajiman > お二人は、お知り合い? [12/7(木) 0:05'13]


 雪うさぎ > はじめまして〜 [12/7(木) 0:05'37]


 瑪瑙 > ボケと突っ込み [12/7(木) 0:05'53]


 yajiman > なるほど〜! [12/7(木) 0:06'11]
       (なかなかフレンドリーだな…)


 瑪瑙 > ボケが雪で〜 [12/7(木) 0:06'17]


 雪うさぎ > ・・・しらなかった(笑) [12/7(木) 0:06'26]


 yajiman > じゃあ、僕は司会をつとめさせてもらいます [12/7(木) 0:06'27]
       (お〜お〜!可愛いことだな!お友達になったろぉ〜!)


 瑪瑙 > 瑪瑙が突っ込み〜 [12/7(木) 0:06'28]


 雪うさぎ > あっそうだ・・・ 埼玉から16歳高2♂ですよろしく〜 [12/7(木) 0:08'7]


 yajiman > (・д・) [12/7(木) 0:08'54]
       (な、何ぃ〜!?野郎だと?雪うさぎで野郎なの?)


 yajiman > わ、若!! [12/7(木) 0:09'8]
       (しかも16歳だと?おいおい、瑪瑙とやらはどうなんだ!?)


 瑪瑙 > そっか…沖縄15中3です〜 [12/7(木) 0:09'11]


 yajiman > な、なにぃ〜! [12/7(木) 0:10'21]
       (ぐはぁ!中坊じゃねぇ〜か!)


 yajiman > (´ρ`)ぽか〜ん [12/7(木) 0:10'34]
       (場違いなとこに来ちまったかなぁ…)


 瑪瑙 > な、なに? [12/7(木) 0:10'55]


 yajiman > 東京、24歳♂でし [12/7(木) 0:11'1]


 雪うさぎ > やじまんはどっから? [12/7(木) 0:11'3]


 yajiman > リーマンです [12/7(木) 0:11'18]
       (さぁ、どんなリアクションだ?)


 瑪瑙 > ・・……………… [12/7(木) 0:11'59]


 瑪瑙 > ………む〜 [12/7(木) 0:12'9]


 雪うさぎ > おとなだぁ〜 [12/7(木) 0:12'14]
       (お前ら、1分も待たせるな!)


 yajiman > 二人とも若いなぁ… [12/7(木) 0:12'16]


 yajiman > でも、心は小5だけどね [12/7(木) 0:12'33]
       (とりあえず何か言わなきゃって思って、滑った…。これでは、おっさんだと思われる…。)


 雪うさぎ > 小5ですか(小) [12/7(木) 0:14'3]


 yajiman > ジェネレーションギャップ凄いんだろうねぇ… [12/7(木) 0:14'11]


 雪うさぎ > だいじょうぶですよ きっと(笑) [12/7(木) 0:15'20]


 yajiman > そ、そうかな?(・д・) [12/7(木) 0:16'2]


 瑪瑙 > …………………………………《かんがえ中》 [12/7(木) 0:16'21]


 yajiman > (・д・) [12/7(木) 0:16'45]
       (ここで逃げたら、男がすたるねぇ…。でも逃げたいよぉ…。)


 瑪瑙 > ひとまず・・・ [12/7(木) 0:17'11]


 瑪瑙 > おみくじ [12/7(木) 0:17'15]


 [12/7(木) 0:17'15 (sato.kuji.dake.com)]
 巫女 > 中吉で〜す。不満があっても口には出さないようにね。臨機応変に、最善の道を考えてくださいね。>瑪瑙さん


 瑪瑙 > 臨機応変…か [12/7(木) 0:17'27]


 雪うさぎ > おみくじ [12/7(木) 0:17'27]


 [12/7(木) 0:17'27 (sato.kuji.dake.com)]
 巫女 > 大吉で〜す。本業は進展するが分外に着手は凶。年長者の経験談に耳傾けましょう。>雪うさぎさん


 yajiman > ぐはぁ! [12/7(木) 0:17'28]
       (恐ろしく当たっているじゃねぇ〜か!)


 yajiman > おみくじ [12/7(木) 0:17'38]


 [12/7(木) 0:17'38 (sato.kuji.dake.com)]
 巫女 > ちょーさいあくで〜す。落ち込んでばかりいても進歩ないですぅ。先を見つめ直し計画立てましょう。>yajimanさん


 yajiman > ……そっか… [12/7(木) 0:19'16]


 yajiman > そうだよね…巫女さんありがとう [12/7(木) 0:19'32]


 yajiman > じゃ、お二人、バイバイ [12/7(木) 0:20'23]








 チャットは、決してこわい物ではありません。(苦笑)


 マナーを守って、楽しいチャットライフをおくって下さい。




  







■ 高学力=賢い?


 降りしきる雨の中、オイラはバスに乗りました。


 今日も一日がんばった。最近、仕事がいそがしい。残業する日も増えてきている。今日も夕飯と風呂で寝るだけかな…そう思って窓の外を見ていると、次のバス停から、女子高生が乗ってきました。




 茶色の制服。知的な子達。学区域内でトップ成績を誇る公立校で、毎年東大を何人も排出している秀才っぷりなのである。


 しかし、そうは言っても女子校生。3人寄れば鬼をも殺すって感じで、しゃべりだした。うるさい。とてもうるさい。内容はこんな感じであった。




A子 『子供が産まれたとしたら、名前に入れたい文字とかってさ、ある?』


B子 『あぁ、そういうのってあるよねぇ。入れたい文字かぁ〜。』


C子 『<輝(き)>は?かがやくっていう字の<輝(き)>』


A子 『き?あぁ、<輝(き)>か。イイ字だけど、ちょっと漫画っぽいよねぇ。』


C子 『そうかなぁ〜。けっこうイイと思うんだけどねぇ。』


A子 『いや、悪くないよ。アリだね。』




 バスは順調に走っている。一部の会話を除いては…。


 おそらく居合わせた老若男女の全てが、彼女達に突っ込みを入れたかったと思う。




B子 『私も思いついたよ!でもなぁ…ちょっと変だと思うんだよねぇ…。』


C子 『え?何?どんな字?』


B子 『どうしよっかなぁ〜。ちょっと変わってると思うんだけどね、でも昔から思っていたんだよねぇ。』


C子 『何?聞かせてよぉ〜。』




乗客一同 (聞きてぇ〜!)




A子 『笑わないからさ、言ってみ。』




乗客一同 (そうそう、笑わないって…)




 皆が暗黙の約束をし、彼女の尊厳を守ることにした。彼女は目をキラキラさせながらこう言った。




B子 『じゃあ、言っちゃおっかな!えっとね…



















 <ジェット>だよ!<ジェット>って良くない?』




A子 『……。』


C子 『……。』




乗客一同 (……。わ、笑わないって言うか、笑えねぇ〜!!)




A子 『…えっとさ、それって、アルファベットの<Z>?』


B子 『アルファベット?あぁ、違う違う!それは<Z>でしょ?私が言いたいのは、<ジェット>ね!』


A子 『あ〜、<ジェット>か!……って、えぇ〜!?でも何で<ジェット>?<ジェット>って…。今さ、名前の話してるんだよ?』




乗客一同 (ナ〜イス突っ込みや!!)




B子 『えぇ〜。だってさ、名前に<ジェット>だよ?カッコ良くない?メチャ強そうだし〜!』




乗客一同 (この女、アホや…。行け!もういっちょ突っ込め!おかしいってことを分からせろ!)




C子 『でもさ〜、ちょっとイイかもね。<ジェット>って。新しくない?』




乗客一同 (だ〜!お前は便乗してんじゃね〜!行け、A子!お前だけが頼りだ!)




A子 『ん〜、どうかなぁ〜。でもさ、<ジェット>って使ってさ、どんな名前にすんの?』




乗客一同 (その通りや!さすがはA子!<ジェット>なんて、日本名に合うわけね〜だろ!)




B子 『そこまで考えてなかったなぁ…。イイのある?』


C子 『<ジェット>でしょ?難しいよねぇ…。』




乗客一同 (お前ら、マジで考えてるのか?その学校の制服背負って、そんなことを真顔で…。いけ!A子!とどめを刺せ!)




A子 『あ!』


B子 『ん?』


C子 『な〜に?』




乗客一同 (行け!A子!)



















A子 『ジェットバス!ジェットバスは!?』









B子&C子 『かわいぃ〜!』









乗客一同 (な、なにぃ〜!?A子!お前もか〜!)









 バスは順調に走っていた。そう…一部の踏みにじられた心達を除いては…。




  


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